ビットコイン、初の2700ドル台を記録 スケール拡大の背景とは

2017年5月31日 12:02

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

5月以降ビットコインの価格が急沸している。5月は特に価格上昇が急激で、5月9日に1ビットコインあたり1600ドル台を更新し、22日には2000ドル台へ、25日には2500ドルを突破した。その後、1ケ月前の約3倍という高値の3000ドル台へ手が届くところまで上昇したところで下落に転じている。

5月以降ビットコインの価格が急沸している。5月は特に価格上昇が急激で、5月9日に1ビットコインあたり1600ドル台を更新し、22日には2000ドル台へ、25日には2500ドルを突破した。その後、1ケ月前の約3倍という高値の3000ドル台へ手が届くところまで上昇したところで下落に転じている。[写真拡大]

5月以降ビットコインの価格が急沸している。5月は特に価格上昇が急激で、5月9日に1ビットコインあたり1600ドル台を更新し、22日には2000ドル台へ、25日には2500ドルを突破した。その後、1ケ月前の約3倍という高値の2800ドル台へ手が届くところまで上昇したところで下落に転じている。ビットコイン価格の上昇は仮想通貨市場全体への資金流入が膨れ上がっていることによるものとの見方が強い。

 ビットコインは2013年に1000ドル台を付けたが、その後当時最大の取引所、マウントゴックスが破綻。一時価格は低迷した。その後、ブロックチェーンテクノロジーの進化に伴い取引システムが安定してきたことや、取引規模の大きな中国での電子通貨に対する規制の状況が安定したことからスケールが拡大し、昨年末に再び1000ドル台を付けていた。その後乱高下しながらも上昇を続け、5月に入って上昇幅が拡大している。

 ビットコイン価格が25%ほど上昇した5月23日には、22ケ国の70企業で構成され、ビットコインとブロックチェーン技術への投資を行っているデジタル・カレンシー・グループが、ビットコインの抱えるスケーラビリティ問題の解決に向けて合意に達したことが発表されている。ビットコインのスマートコントラクト・プラットフォームが持つ処理能力の限界が、取引スケールの拡大に伴い制約となっていたが、マージマイニング機能を備えたスマートコントラクト・プラットフォームの運用により処理能力が大幅に上がる見込み。将来的には数十億人による取引を視野に入れている。

 イーサリアムやライトコインといったブロックチェーン・ベースの通貨プラットフォームは、ビットコイン以外でも全般的にスケールが急拡大しており、イーサリアムでは、先月の値上がりは2倍以上の1コインあたり130ドルで取引されており、市場総額も120億ドルに近づいている。仮想通貨市場全体の時価総額は、つい先日まで3兆円程度だったが、現在は10兆円近くまで膨れ上がっている。ビットコインの占める割合は、数ヶ月以前は常に80%前後だったものが、現在は50%割れとなっている。(編集担当:久保田雄城)

■関連記事
世界的に拡大のサイバー攻撃、被害20万件以上に 英国民保険で被害拡大
ブロックチェーン活用で余った電力を個人間で売買
ビッグカメラなどビットコイン決済導入 対応店舗26万店へ
ビットコイン取引が急増 日本では中国を超えて取引高が首位へ
伸びる仮想通貨の取引 ビットコインの自動売買が可能に

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事