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問題解決の極意その4 〜目標を『額』で言う現場管理者は目標達成確率が高い〜
目標を挽回額で認識している現場管理者は目標達成の確率が高く、率で認識している人は目標達成確率が大変低いです。挽回額で考えていると目標達成に必要な施策を発想し易いからです。
【前回は】問題解決の極意その3 〜現場の「やったことあります」「絶対無理です」の反論は問題解決のチャンス〜
●目標達成出来ない現場管理者はいつも目標を率で考えている
現場管理者である店長に「売上目標は?」、「売上数値の現状は?」と質問すると、殆どの店長は「予算達成100%が目標です。前年比をクリアすることです。」と答えてきます。現状については、「予算達成98%、前年比99%」等『率』で返答します。予算達成率や前年比を記憶していることは良いことですが、『率』だけでは、売上高確保の取り組みを具体化出来ず、このような店長に結果を聞くと、「頑張ったのですが、予算は行きませんでした、前年もクリア出来ませんでした。」の答えが返ってくるのです。「頑張る」以上の具体策が出ていないのです。
この店長に指導されている売場責任者にも同じ質問をすると当然のように『率』のみで返答をしてきます。経営者が方針として「売上予算必達、前年比クリア」と言うのは正しいのですが、現場を預かる店長、売場責任者が経営者と同じ言葉を言っていては、売上目標達成にはほど遠いことは簡単に想像出来ます。
●『額』で考えることで問題解決の施策を具体化する
目標はいつも『額』で考えることを現場の管理者へお勧めします。その額は予算売上額と現状売上額の差額で挽回すべき『額』となります。
例えば、売上予算額が100万で現状が90万であれば、挽回額は10万となります、この10万をつくるために、前年やったが今年やってないことを先ず把握します。そのやっていないことを実施したら、挽回額10万を生み出す可能性があるからです。
そして、その施策を今年実施したら10万挽回するに『十分か』と計画段階で検証します。十分だと判断出来ない時は、新たな施策を探しにいきます。これを繰り返し、十分な施策を練っていくのです。
一方『率』で考えている現場管理者はこの計画段階での『十分か』の検証が出来ないため、施策が甘く、不十分なものになってしまいます。
●終わりに
現場管理者は目標をいつも『額』で考え、その額達成のための施策を探し、施策発想が出来たら、その『目標額』に十分な施策かと計画段階で検証出来ると問題解決の腕前が上がります。(記事:KMAきむらマーケティング&マネジメント研究所 木村博・記事一覧を見る)
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