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『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第6話「西村と北本」【感想レビュー】
『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第6話「西村と北本」【感想レビュー】©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会[写真拡大]
記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ
今回は丸々友情ストーリー。夏目の友人にして、妖の事情を一切知らない西村と北本のエピソードです。
■起:西村と夏目の出会い
今回は西村の視点からはじまります。
新入生が来ると聞いてワクワクする西村。しかし、彼はやってきた夏目を見て、落胆します。
夏目の第一印象は、控えめで、落ち着いていて、誰にでもつまらない笑顔を向けるような興味の持てないやつでした。この頃の夏目はまだ、今みたいに信頼し合える人と出会えていなかったので、愛想笑いばかりしていたのです。
西村&北本は屋上でお弁当を食べているとき、外で一人お昼を食べている夏目を見つけました。
誰か誘ってやれよ――と思う北本に、西村は言います。
夏目はいつも一人で、気づくと寝ているような声をかけにくい存在であると。
都会から来たという夏目は、田舎者とは関わりたくないと思っているのかもしれない。
当初の印象は、そんなカンジでした。
■承:西村は倒れている夏目を発見して
しかし、ある放課後、西村は誰もいないはずの教室から夏目の声を聞きます。
「来るな!」
と叫ぶ夏目に驚く西村。ハッとなった夏目は、「悪い、寝ぼけていて」と弁解。
妖にすぐ襲われる夏目ですが、西村には妖が見えません。はたから見ればおかしなやつですが、西村は「そんなはっきりした寝言はじめて聴いた」と笑います。
今まで、夏目は挙動不審なところを指摘され、バカにされたり気味悪がられたりしてきました。この時の西村の反応は、夏目にとって嬉しいものだったのですが――そんな事情など知らない西村には、夏目の心境がわかりません。
またある時、外で倒れている夏目を発見します。西村は、「ただの貧血なんだ」と遠慮する夏目を家に連れて行きました。
けれど、結局すぐに帰ってしまいます。
それを見た西村の兄は、「おまえあいつに嫌われているんじゃないか? おせっかいなやつは嫌われるからな」と口にしました。
■転:頼られないのが辛くて
その後西村は、夏目に家族がいないことを知ります。
家に連れていき家族の話をしてしまった西村は、無神経だったと後悔。
またある時、西村は本屋で夏目を見かけました。
一人で折り紙の本を見ている夏目に対し、折り方くらい聴けばいいのにと当たってしまいます。
まるで自分が信用されていないようで、誰のことも頼ろうとしない夏目にイラッときてしまったのです。
すぐに失言に気づき、逃げ出す西村。そのまま妖のいる森に迷い込み、襲われます。
薄れ行く意識の中、西村はニャンコ先生と会話する夏目の声を聴きました。
「西村はすごくいいやつなんだ」
「あの教室で、一番最初に声をかけてくれたんだ」
実は夏目は、不器用ながらも西村のことを大切に想っていたのです。
■結:夏目の考えを知り、打ち解ける
そうして和解した西村と夏目は、以降お互いのことを少しずつ話していくようになります。いざ打ち解けてみると、夏目は思っていたほど大人びているわけではなく、どんどん意気投合していくことに。
そうして、折り紙も二人で折ります。
こうした友達と過ごす何気ない日常も、夏目にとっては初めてのことで……。折り紙を折っているだけなのに、ジーンと来てしまうシーンでした。
尚、ニャンコ先生との会話は”ペットの猫に話しかけていただけ”と判断されたようで、妖に関する事情は知られないまま。
故に、夏目はすべてを打ち明けて相談することは出来ないけど、それでも西村と大切な友人同士になった瞬間でした。
■北本もまた、ハプニングを通して夏目を知っていく
とまあ起承転結でまとめてみたのですが、ここまでがAパート。Bパートからは北本視点に移行します。
北本は西村と一緒に夏目を連れ回し、友達と遊んだ経験のない夏目の反応を、どれも新鮮だと思い楽しみます。
だけど一方で、夏目のように自分も突然家族をなくしてしまうことがあるんじゃないかと、不安に思ったり。
そんな北本は、ある日妖によって学校に閉じ込められます。夏目は出入り口の鍵を取りに行くといい、北本を昇降口に残し、一人で妖を探しに行きます。けれど、いつまでたっても戻ってこない夏目を心配し、結局探しに行ってしまう北本。
北本を巻き込む訳にはいかない――そんな考えのもと、一人でなんとかしようとする夏目。
事情がわからないながらも、夏目を心配する北本。
どこか放っておけない夏目のために、動いてくれた北本。
結局、北本の中では、妖の現象はちょっと不思議な出来事で済まされました。しかし、その事件を境に二人もまた、お互いのことを話したり、相談したりするようになったのです。
西村と北本は、名取さんのように妖に対抗する力があるわけではなく、田沼のように妖を知っているわけでもない、普通の男子高校生です。だからこそ、そんな二人とつるむことで、普通の男子高校生である夏目の一面を観ることが出来ます。
何気ない日常シーンがこんなにも温かい。そこもまた、『夏目友人帳』の魅力です。
『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期)感想レビューのまとめ
(あにぶ編集部/星崎梓)
©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会
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