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マンガ大賞2017、1位は『響〜小説家になる方法〜』に決定
毎年注目を集めることが多くなっているマンガ大賞。今回は文芸部を舞台にした漫画が1位を獲得。[写真拡大]
■2017年のマンガ大賞は『響〜小説家になる方法〜』が獲得
3月28日、マンガ大賞2017の結果発表が行われた。1位になったのは『響〜小説家になる方法〜』という漫画。2位には『ダンジョン飯』、3位には『アオアシ』がランクインした。マンガ大賞は今回の発表で10回目を迎え、今や人気漫画の登竜門の1つに位置付けられている。
■『響〜小説家になる方法〜』の内容
『響〜小説家になる方法〜』は、『ビッグコミックスペリオール』にて連載されている漫画。作者は柳本光春で、連載は2014年からとなっている。
主人公の高校生・鮎飼響は、文学においては「天才」に分類される人間だった。学校では文芸部に所属しており、部長である凜夏や花代子、涼太郎が登場人物として出てくる。概ねはこの4人を通じて文学に関するストーリーが展開していく。
『響〜小説家になる方法〜』の1つの大きなテーマとなってくるのが、「才能」と「凡人」の違いである。鮎飼響は天才であるが、他の3人が彼女をどのように理解し、自分と照らし合わせていくのがかも本作の魅力となっているのだ。
たとえば、部長の凛夏は才能はあるが、天才には程遠い存在だ。花代子、涼太郎は共に凡人である。才能ある人は天才について理解はするが、凡人はただその才能に打ちひしがれるしかないという描写なども、この漫画には随所に組み込まれている。特に、1巻では響の才能に凛夏が絶望してしまうシーンは、他の2人の理解度とのいい比較となっている。
■『響〜小説家になる方法〜』に寄せられるコメントも熱い!
マンガ大賞を決める審査員はボランティア活動の一環として行っており、真の意味で「誰かに薦めたい作品」を決める賞だ。また、マンガ大賞では順位だけでなくコメントなども常に公表されることになっている。1位となった『響〜小説家になる方法〜』にも、多くの熱いコメントが集まったようだ。
審査員のコメントの中には「巻を追うごとにテンションが上がっていく」や、「ナチュラルに暴力的という設定が斬新」というものがあった。文学部という一見漫画にすると伝わりづらい題材を、作者がうまく表現していることが今回のマンガ大賞にもつながったのだと思われる。
『響〜小説家になる方法〜』は現在5巻まで発刊。今回の受賞をきっかけに手に取ってみたい作品である。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る)
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