シンクパワーと産総研、トピックから歌詞を探せる「Lyric Jumper」

2017年2月21日 19:20

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「Lyric Jumper」(シンクパワーの発表資料より)

「Lyric Jumper」(シンクパワーの発表資料より) [写真拡大]

 シンクパワーと産業技術総合研究所(産総研)は21日、歌詞のトピックを可視化し、膨大な曲の歌詞の中から興味のある歌詞を見つけることができる歌詞探索ツール「Lyric Jumper(リリック ジャンパー)」を開発したと発表。シンクパワーが運営する歌詞配信サービス「プチリリ」内で、無料で利用できるツールとして一般に公開した。

 「Lyric Jumper」は、「プチリリ」が配信する歌詞データの一部(開始時は約15万曲)を、産総研が開発した歌詞トピック解析技術を用いて自動解析し、歌詞に出てくる単語の出現の仕方から、楽曲ごとのトピックを自動推定することで実現した歌詞探索ツール。自動推定された各トピックには、単語の出現傾向から、「大人の恋愛(男性編)」「大人の恋愛(女性編)」「夢と未来」「硬派」「センチメンタル」といった名称がラベル付けされており、利用者はトピックを手掛かりにさまざまな探索を行える。

 アーティストによって歌詞のトピックの傾向には違いがあり、また同じアーティストでも楽曲によって異なるトピックがラベル付けされる。「Lyric Jumper」は、こうした傾向や違いを可視化し、利用者がトピックに基づいて新たなアーティストや歌詞を次々と探索できるユーザインタフェースをウェブ上で提供。従来の単純な曲名選択や歌詞フレーズ検索では不可能だった新たな切り口による歌詞との出会いや発見を実現している。

 主な機能は5つ。一つ目は、「アーティストごとに歌詞のトピックの傾向を可視化する機能」。歌詞を20個の代表的なトピックのいずれかに分類し、アーティストの持ち歌の歌詞の傾向をトピックの比率として可視化。トピックの比率が似ている他のアーティスト名も同じ画面に表示できる。アーティストごとの歌詞の特徴を把握しやすくなるとともに、歌詞の傾向が似た別のアーティストを発見することも可能だ。

 二つ目は、「トピック別アーティストのリストアップ機能」。利用者が興味のあるトピックを選択すると、そのトピックに分類された持ち歌の比率の高さと数の多さに基づいてアーティスト名をリストアップ。関心をもつトピックの曲を歌うアーティストを知ることができるとともに、意外なアーティストがそのトピックの曲を歌っていたことも発見可能だ。

 三つ目は、「歌詞のトピックによる絞り込み機能」。アーティストの持ち歌を、利用者が選択したトピックに絞りこんでその曲名一覧を表示。トピックに分類された曲を容易に選択して歌詞の閲覧を可能とする。

 四つ目は、「トピックと関連が深いフレーズがすぐわかる歌詞表示機能」。トピックを参考に曲名を選択すると、その歌詞を表示する際に、そのトピックに特に関連深いフレーズ(行)が目立つように文字サイズと色を変えて強調表示。一目で歌詞の特徴把握を可能とする。

 五つ目は、「フレーズ発掘ボタン機能」。フレーズ発掘ボタンを押すと、中央に表示されたアーティストのさまざまな歌詞の中から、トピックと関連が深いフレーズが抜き出され、次々と表示。従来の曲名検索とは異なる方法で歌詞を発見して楽しむことができる。

 プチリリでは、約240万曲の歌詞データを提供しており、「Lyric Jumper」でも今後利用できる歌詞データを増やしていく方針だ。サイトでは、「Lyric Jumper」の利用レポートも公開している。

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