フェラーリ、「812 スーパーファスト」をジュネーブショーで初公開

2017年2月17日 19:02

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812 Superfast  (フェラーリの発表資料より)

812 Superfast (フェラーリの発表資料より) [写真拡大]

 フェラーリは16日、新型「812 Superfast(スーパーファスト)」を、スイス・ジュネーブで開催される2017年ジュネーブモーターショーで世界初公開すると発表した。

 「812 スーパーファスト」は、フェラーリ社史上最もパワフルかつ最速を誇る、最新世代高性能12気筒ベルリネッタを搭載したファーストモデル。2012年に発売された「F12ベルリネッタ」と、その高性能版で2015年に発売された「F12tdf」の後継モデルとなる。エンジンは、出力800cvを発揮する最新の6.5リットルV型12気筒エンジン。8,500rpmという高い回転数で最高出力を発生し、比出力(1 リットル当たりの出力)123cv という数値は、これまでのフロント・ミッドシップエンジン車輌では到達できなかった性能だ。最大トルクは718Nm/7,000rpmで、その80%以上を3,500rpmから発生させることで低回転域でのドライバビリティ―とピックアップを向上させた。

 高いエンジン性能を発揮させるため、高性能エンジンで初採用となる350バールのダイレクトインジェクションシステムと自然吸気F1エンジン由来のコンセプト、可変インテークシステムを搭載。シフト・チェンジのタイム短縮、さらにシャープなスロットル・レスポンスの実現に向け、デュアルクラッチ・トランスミッションには特別なギヤレシオを設定した。

 スポーツ仕様のEPS(電動パワーステアリング)をプランシングホースとして初採用。このEPSをフェラーリが特許を取得したサイドスリップコントロール(SSC)の最新バージョン5.0を含む、すべての車体電子制御システムと完全に統合することで、パワフルなパフォーマンスのハンドリングを容易にし、より高レベルのスリリングなドライビングを可能とした。車体制御システムには、初めてバーチャル・ショートホイールベース2.0システム(PCV)を搭載。F12tdfで培った経験を基にソフトウェアを進化させたPCVにより、さらに機敏なハンドリングと応答時間の短縮を実現させた。

 エクステリアのシルエットは、滑らかなファストバックスタイルを描き、ハイ・テールの2ボックス・スタイルは1969年の名車 365GTB4を想起させる。ボディ側面の彫刻的デザインは視覚的にショート・テール化し、力感あふれるホイールアーチが搭載するV12エンジンのアグレシブなパワーをフォルムで表現する。

 フルLEDヘッドライトは、隆起するフロント・ホイールアーチを含めてボンネットのエアインテークと一体でデザインされ、フロントの力強さを強調している。リアでは、フェラーリ伝統の4灯丸型テールライトが水平方向に広がるフォルムを強調し、スポイラーとキャビンを低く見せる視覚的効果によって、ワイド & ローの印象的なスタンスをもたらしている。

 車体色には、フェラーリ70周年を記念した特別色、Rosso Settanta(ロッソ・セッタンタ=70周年レッド)が設定された。

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