『ドラゴンボールZ』南の銀河から来た勇者、タピオン!

2016年12月26日 08:30

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『ドラゴンボールZ』南の銀河から来た勇者、 タピオン !(C) バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

『ドラゴンボールZ』南の銀河から来た勇者、 タピオン !(C) バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション[写真拡大]

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  ――人々の悲しみを糧にして、いつまでこんなことをすれば気が済むんだ!

 あなたは「勇者」と聞いて、どのキャラクターを思い浮かべますか?

 勇者といえば、ドラゴンクエストシリーズ(以下ドラクエ)の主人公を思い浮かべる人が多いんじゃないかなぁ、と思います。ドラクエといえば、鳥山明です。ドラクエシリーズのイラストをたくさん仕上げたお方です。そして鳥山明といえば、そう、ドラゴンボールですよね。

 そのドラゴンボールにも、勇者と呼ばれるキャラクターがいるんです!

  というわけで、今回は『ドラゴンボールZ』劇場版作品『龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる』に登場した勇者タピオンというキャラクターについて、触れていこうと思います。

■南の銀河で幻魔人を封じた勇者 タピオン


  タピオンとは、TVアニメ『ドラゴンボールZ』の時間軸から見て千年前の世界で暮らしていたキャラクターです。当時、タピオンは南の銀河に位置する・コナッツ星というところに住んでいました。

  ある日、ココナッツ星はどこからか流れてきた魔導師の一派に襲われます。彼らは魔人像の霊体に、邪悪なエネルギーを注ぎこみ巨大な化物を生み出します。それは、幻魔人ヒルデガーンというとんでもなく強いモンスターです。

 ヒルデガーンの戦闘力は、恐らく原作最強のボスキャラクターである魔人ブウよりも上でしょう。ヒルデガーンによってココナッツ星は荒らされていきます。そこで立ち上がったのが、タピオンを含む戦士達です。

 彼らは勇者の剣を使ってヒルデガーンの胴体を二分し、上半身と下半身を個別に封じることに成功します。

■魔人の上半身を体内に宿している


  ヒルデガーンは封印される前に胴体を切断されています。うち下半身を弟のミノシアの中に、上半身をタピオンの中に閉じ込めました。そして二人は、二度とヒルデガーンが復活しないように自身も特殊なオルゴールの中に封じ込め、広い銀河で離れ離れになりました。

 けれど、魔導師の一人であるホイがこのオルゴールを発見してしまい、地球にやってきます。そして、ドラゴンボールの力によって、タピオンがオルゴールの封印から目覚めてしまいます。地球で目覚めたタピオンは、弟の体内に封じられたはずの下半身が地球で暴れていることを知り、既に弟は殺されてしまったのだと理解します。

  当初のタピオンは、事情を知らず魔道士に騙されて神龍を呼んでしまった悟空達を、「貴方達はとんでもないことをしてしまったんですよ」と批判しました。その後、しつこく自分の元にメシを届けてくるトランクスを追い返し続けます。

■トランクスを弟と重ねた


  タピオンは魔人の力をコントロールする笛を持っています。ある晩、魔道士の襲撃を受けたタピオンは、この笛を落としてしまいます。敵の狙いはタピオンから笛を奪い、ヒルデガーンの上半身を解き放つこと。そして、既に開放されている下半身と合体させ、ヒルデガーンを完全復活させることです。

  そこに現れたのがトランクスです。魔道士は、タピオンこそが魔人を操り街を破壊している人物だと言います。けれど、トランクスはタピオンのことを信じ、拾った笛を彼に返します。その一件をきっかけに、タピオンとトランクスは親しくなるのです。

 トランクスは、お兄ちゃんが出来たみたいで嬉しくなります。そんなトランクスを、タピオンは亡くなった弟に重ねて接していたようです。

■平和のためなら、自分の命も使う覚悟を持っている


 物語の後半では、結局上半身と下半身が合体し、ヒルデガーンが復活を果たしてしまいます。身体を煙に変えて攻撃をかわしてくる魔人に、悟空達はやられていきます。

  そこでタピオンは意を決し、もう一度笛を吹きます。そして見事にヒルデガーンを体内に封印するのです。けれど、完全復活を果たしたヒルデガーンは、いくら勇者といえども長時間封じておくことが出来ません。なので、タピオンは自分を慕ってくれているトランクスに剣を渡し、自分ごと斬れと迫ります。出来ないと涙目になるトランクスに対し、

 「お前も勇者になりたいだろう!」

 と一括。当時のトランクスはまだ子供です。そんな彼に平和のため自分ごと斬らせるのはかなり酷な話です。

 「頼む……俺を勇者のまま死なせてくれ。奴がもう一度復活したら、もう止められない……頼む」

 そう頼み込むタピオン。トランクスは覚悟を決め剣を振り上げます。けれど間に合わず、再び復活してしまうヒルデガーン。現実は非常でした。

  でもまあ、最後はいつものように悟空が倒してしまうわけです。が、それを除けばトランクスとタピオンのエピソードとも言える映画です。

  物語のラストには、タピオンが剣をトランクスに託すシーンがあります。そして、タピオンはブルマからタイムマシンをもらい、弟の生きていた過去へと旅立ちます。その後流れるEDでは、本編にもあった未来トランクスがフリーザを両断するシーンが流れます。

 勇者の剣が受け継がれていく、感動的な演出です。

 けれど、もし未来トランクスの世界にタピオンが現れていたのなら、ヒルデガーンを撃退したになるんですよね。未来トランクスの世界は、ヒルデガーンより遥かに実力の劣る人造人間によって壊滅状態でした。そう考えると、これはファンサービスの演出、ということになります。

 ドラゴンボールの劇場作品にしては珍しく、かなりシリアスな一本です。現在放送中のアニメとも違った雰囲気が楽しめるので、オススメな作品です。

 ところでこのタピオン、モヒカンなんですよね。モヒカンなのにかっこいいって、実は結構凄いことだと思うんです。そういう意味でも、見る価値のある映画だと思います。

『ドラゴンボールZ』宇宙最強のお兄様、クウラとは?

(あにぶ編集部/星崎梓)

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