ガーリッシュナンバー 第1話 「やさぐれ千歳と腐った業界」【感想レビュー】

2016年11月30日 08:00

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ガーリッシュナンバー 第1話 「やさぐれ千歳と腐った業界」【感想レビュー】©Project GN/ガーリッシュ ナンバー製作委員会

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  この秋に凄いアニメがやってきました。いや、凄いと言うよりかは、こんなアニメを放送していいのだろうか疑うレベルのアニメです。その名は「ガーリッシュナンバー」。ざっくり言うと声優業界の裏を描いたアニメです。

  さて、では早速第1話のあらすじと感想に参りたいと思います。

■ 第1話「やさぐれ千歳と腐った業界」


  某アニメのイベントが某所で行われていた。人気声優で主演の苑生百花、柴崎万葉が登場する華やかなステージで観客の熱狂は凄まじいものだった。そんなステージを羨望の眼差しで見つめる共演者の烏丸千歳。新人で、実力も人気もないまだまだ駆け出し途中の声優である。

 主役級どころか、モブのキャラクターしか未だにやっていないことに危機感を覚えている千歳だが、かと言って努力をするわけでもなく、何かあればすぐに社会のせいにしたり、その性格には呆れ返る。そんな彼女に転機が訪れる・・・。

■声優業界の裏を生々しく描いている


  イベントが終盤を迎え、出演者が一言ずつ言う場面。「新人なのになんで呼ばれちゃったんだろう、数合わせかな」とぶっちゃける千歳。千歳の挨拶を終え、拍手が微妙な間をおいて鳴り響く。千歳はしてやったぜみたいな顔でにやける。この時点で、千歳が性格的に何となくヤバいのが伺える。

  そこからの主演声優2人によるOPの導入。サイリウムが振られる中、明かりに照らされた万葉と百花が踊りと歌を披露。この導入はとても素晴らしく、感動してしまった。曲もとても盛り上がれるし、何より作画がヌルヌル動いていて、完成度がとても高かった。

  イベントを終え、ステージ裏の場面。百花はスタッフと共演者たちに笑顔でハイタッチをするのだが、対照的に万葉は何も発することなく素通り。少し不愛想すぎやしませんか、万葉様?

  笑顔で談笑する出演者とスタッフ達。そんな彼らを尻目に、千歳はスマホで自分の評価をチェック。「ちーさま可愛かった」などのコメントがずらりと並びニヤニヤする千歳。全くこの子は自分のことしか考えていないんだな・・・。そこがかえって面白いとも言えなくもないが。すると、突然部屋中に「なんでこんなの出なきゃいけなかったんですか」と怒りの声が響く。そこには腕を組んだ万葉がマネージャに激怒していた。これじゃあただの客寄せパンダだの、言いたい放題です。マネージャーも苦労してそうですね。そんな万葉を怒った表情で見つめる百花。え、この二人やっぱ仲悪いの? だって一緒に歌まで歌ってるのに。

  場所は女子トイレに。予想通り百花による万葉に対しての悪口の連発。女って怖いですね。トイレに隠れていた千歳が一言「声優って大変だ」。

  千歳は打ち上げに行くつもりはなかったが、焼き肉と聞いて手のひらを返したように行くと返事をする。分かりやすい子ですね。そんな千歳を兄でありマネージャーでもある悟浄が戒める。結局行くことになり、またお決まりのにやけ顔。

 初めて見る焼き肉にはしゃぎまくる千歳が可愛い。そこに、寒いギャグで登場する九頭プロデューサー。明らかにチャラそうで仕事ができなさそうなイメージだ。

  翌日の朝、仕事がないのを悟浄のせいにする千歳。仕舞いには声優つまんないと言う始末。見かねた悟浄が次の仕事の台本を渡す。原作をちゃんと読んどけという悟浄に漫画かどうか尋ねる。ラノベと分かった瞬間に読まないことを決意する千歳。いやー、ここまで悪い意味で清々しい主人公もなかなかいないですよね(笑)。

  場所が変わってアフレコ現場。現場には万葉と百花もいた。考え事していたせいか、先輩である万葉の目の前を横切ってしまうという大失態。そんな千歳を睨みつける万葉・・・怖すぎます。当然のようにアフレコが終わると叱責を受ける千歳。何とかその場をしのいだ千歳だったが、万葉が去った後、舌打ちをする。この子クズすぎる。

  百花から色々とアドバイスをもらう千歳。だが、年下だと分かった瞬間に心の中で「このクソガキ超生意気」と呟く。あなたも十分生意気だと思うのですがね。そこに見るからにオタクの原作者が現れる。明らかに顔をしかめる千歳。原作者と一緒に食事に行こうとするが、百花が上手く断り、千歳にも口裏を合わせようと強制する。

  百花と千歳が夜の外を歩く。ここで百花の問題発言「ラノベ作家が何勘違いしてるのかしら。イラストのおかげで売れただけなのにね」。言いすぎだという千歳だが「ちょっとキモイなあ、顔テカってるなあ」と返す。恐らくあなたのほうが傷つくこと言ってますよ。原作者って声優からはこんな風に思われてるのかと思うと、悲しい気持ちになりました。最後に百花のとどめの一言「あの人達絵も描けない、曲も作れない、演技だってできない、それでもこの業界にしがみつきたいだけの人なんだからってパパがよく言ってるわ」って・・・。百花さん可愛い顔して言いたい放題ですね、悪魔より怖いですよ。ちなみに百花のお父さんは有名な監督さんです。

  バーで社長と九頭P、悟浄が話し合っている。何やら新しいアニメに出すアイドル声優なるものを決める話し合いらしい。ボイスサンプルを聞くことなく千歳が選ばれる。この前のイベントで歌ってた(実際は歌っていない)、俺は音楽畑出身だから聞かなくても分かるという訳の分からないことを言う九頭P。アイドルはフレッシュさが必要と言うことで勝手に採用されてしまう。

  九頭Pにフルネームも覚えてもらっていない千歳。才能があるし、可愛いから大丈夫とおだてられ、ついその気になってしまう。それにしても、よくこんな2人が社長とプロデューサーなんていう重役をやってられるんだろうとつくづく思いますね。この業界はおかしすぎる。この社長とプロデューサーの元では絶対に働きたくないですね。明らかに新しいアニメが失敗するのが目に見えてしまっている。

■ 終始業界の悪い部分を見せられてネガティブな気持ちに


  1話見終わりましたが、なんだか声優業界の裏部分を凝縮して見せられた気分です。共演者同士の悪口や、原作者に対しての容赦ない陰口、声優の表の顔と裏の顔、そして実力もないのに適当にキャスティングされる主演声優。この業界ってこんなに黒かったんだと思い知らされる話でした。だからと言って、どうもこのアニメは嫌いになれません。というのも、性格がクズすぎる千歳はなんだか見てて面白いし、今度はどんな爆弾発言がどの子から飛び出すのかなど、ワクワクしながら見てる自分がいるのです。

 そして、新しく主演に選ばれた千歳のアニメが今後どうなっていくのか凄く楽しみです。第2話が待ちきれません。

  原作:渡航       監督:井畑翔太       出演:千本木彩花、大西沙織、石川由依、本渡楓、鈴木絵理  他       製作:ディオメディア      公式サイト:http://www.tbs.co.jp/anime/gn/    

(あにぶ編集部/てる吉)

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