マイクロソフト批判のカスペルスキー氏、欧州セキュリティ会社から支持

2016年11月19日 20:36

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記事提供元:スラド

MicrosoftがWindows 10でWindows Defenderを優遇し、サードパーティーのセキュリティ製品を排除しようとしていると批判するユージン・カスペルスキー氏の発言について、欧州の複数のセキュリティベンダーから支持の声が出ているそうだ(SecurityWeekの記事Softpediaの記事)。

SecurityWeekに対しカスペルスキー氏を支持するコメントを出したのは、Panda Security(スペイン)とF-Secure(フィンランド)、Avira(ドイツ)の3社。Kaspersky Labがロシアで提出した訴状は連邦反独占庁(FAS)が受理し、Microsoftに対する調査を開始しており、EUでも訴状を準備中だという。ロシアでは政府が主導して国産ソフトウェアの導入を推進していることから、Kasperskyが有利とみられる。EUはMicrosoftに友好的だが、司法裁判所は独立して厳密な司法判断を行うため、必ずしもKasperskyが不利というわけではないようだ。

一方、Kasperskyでは北米で同様の訴えを行うかどうかを明らかにしていないこともあり、支持のコメントを出した米国のセキュリティベンダーはないとのこと。米国ではドナルド・トランプ次期大統領の方針もあって訴えが成功する可能性は低いとの見方も出ているが、欧州でKasperskyの訴えが通れば米国での提訴も視野に入ってくるものとみられる。 スラドのコメントを読む | セキュリティセクション | ビジネス | ソフトウェア | セキュリティ | マイクロソフト | EU | スラッシュバック | Windows

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