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新型プリウスPHV発売延期。トヨタ発の異例の発表、その理由
新型プリウスPHVは、写真で分かるように大きなリアゲートを備えている。それは軽量化のために剛性のある樹脂製としているが、どうやらこの生産に手間取っているらしい[写真拡大]
トヨタがプラグイン・ハイブリッド車の新型「プリウスPHV」の発売を延期すると発表した。当初、今秋を予定していた発売時期を遅らせ、今冬にずれ込むとしたのだ。新型「プリウスPHV」は、6月15日に東京有明の東京ビッグサイトで開幕した展示会「2016 スマートコミュニティ・ジャパン」のトヨタブースで国内初公開したモデルだ。
トヨタの公式なアナウンスでは、「お客様により良いクルマを着実にお届けするため、発売時期を延期することを決定しました。何卒ご理解賜りますようお願いいたします」としている。
新型「プリウスPHV」は、軽く丈夫な樹脂でできたリアハッチゲートを採用する。が、一部情報によると、どうやらこのリアゲートの生産が遅れており、当初の発売時期までに必要な数がそろわないもようだ。
関係者によると、トヨタは樹脂部品を多用したスポーツ車の生産実績がある元町工場(愛知県豊田市)で後部ドアを生産するが、安定的に量産するのに時間がかかっているという。
2012年に登場した先代「プリウスPHV」の販売は低調で、昨年までの累計でグローバル販売は約7.5万台だった。しかしながら、今後は米国のZEV(Zero Emisshonn Vehicle)規制など環境規制強化や次世代インフラ実現に向け、「新型プリウスPHV」を投入する。当初、トヨタの発表によると新型プリウスPHVの生産は、年間5万~6万台規模になるとする強気の計画だった。
トヨタは、系列部品メーカーに今秋の新型「プリウスPHV」の生産計画を下方修正すると伝えたとされる。10月の生産台数を約4000台から1500台程度に減らしたもようだ。
新型プリウスPHVは昨年末に発売したプリウスHV(ハイブリッド車)をベースにしているが、ヘッドランプやフロントデザインを差別化、PHV独自の印象を強く押し出す。
EV走行可能距離も大幅に進化し、従来比2.3倍の60kmを達成する。帰宅後に充電すれば、翌日の通勤は、ほぼエンジンを使わずに可能となりそうだ。EV走行時の最高速度も従来の100km/hから135km/hへと飛躍的に向上した。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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