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初心者から中級者へ、PHPのプログラミング学習に役立つおすすめ書籍4選
本記事では、初心者段階をクリアして、さらにスキルアップを目指すPHP学習者に役立つおすすめの書籍4冊を目的別に紹介します。[写真拡大]
PHPは、Web開発でよく使われるプログラミング言語の1種で、初心者でも比較的とっつきやすく、習得しやすいと言われています。しかし、他のプログラミング言語での経験などがなければ、初心者向けの入門書籍を一度こなしたぐらいでは、思い通りのWEBアプリをすらすら構築できるような水準に達するのはなかなか難しいもの。
本記事では、初心者段階をクリアして、さらにスキルアップを目指すPHP学習者に役立つおすすめの書籍4冊を目的別に紹介します。
■目次
1.演習・練習
・今日からつかえるPHP5サンプル集 PEAR&Zend Framework活用版
2.逆引き・リファレンス
・PHP逆引きレシピ 第2版 (PROGRAMMER’S RECiPE)
3.セキュリティ
・体系的に学ぶ安全なWebアプリケーションの作り方: 脆弱性が生まれる原理と対策の実践
4.参考書
・パーフェクトPHP
■演習・練習
今日からつかえるPHP5サンプル集 PEAR&Zend Framework活用版
著者:山田祥寛
出版社: 秀和システム; PEAR & Z版
発売:2008/6/30
\3,456
何事も基本を押さえたら、次は練習を重ねることです。何か自分でテーマを決めて自由に作ってみてもいいですが、意外と何から作ったらよいのか思いつかなかったりするもの。
こちらのサンプル集では、ツール的なものから、スレッド式掲示板といった小規模なWebサービスまで取り扱われています。自分が興味をひかれたものを写経してもよし、実際のコードを見る前に自分ならこう作ると考えてから答え合わせしてみるもよし。
自分が作りたいものとぴったり一致するようなサンプルがあるとは限りませんが、基本的なアイディアやシステムの構成などは大いに参考にできます。
また、コードの合間に入っている説明コメントが全般的に丁寧に記述されていて、各コードがどのような意図で書かれているのか読み解きやすくなっています。
「PDO活用でカンタンデータベース連携PHP」として、PHPの代表的なデータベースアクセスライブラリであるPDOに1章が割かれているのもポイント高し。よく使われる最も基本的なデータベース周りの処理は一通り習得できると思います。
最終章はZend Framework(1.5.2)とSmartyを使ったMVCアプリケーションの構築。2008年発売の書籍なので、さすがにバージョンが古いですが、フレームワークを使ってアプリケーションを構築する際に、モデル、コントローラー、ビューそれぞれにどのような処理を実装するのか、実例を踏まえて学べます。
■逆引き・リファレンス
PHP逆引きレシピ 第2版 (PROGRAMMER’S RECiPE)
著者:鈴木憲治、山田直明、山本義之、浅野仁
出版社:翔泳社
発売:2013/10/22
\3,024
こちらは辞書的に利用する書籍です。800ページを超える充実のボリュームで、ネット上では“凶器になるほどの厚さ”として話題になったことも。
経験が浅いうちは、開発中に、こういった機能はどのように実現できるのか、どんな関数が使えるのか、普通はどのように書くものなのか、といった疑問に頻繁にぶつかるもの。こうした書籍は実現したい機能ごとに適した関数や、実際のコード例を記載してくれており、開発の現場で実際に使われる定石的な手法を調べることができます。
昨今はWebで検索すれば何がしかの情報がすぐに出てきますが、Web上の情報は様々な人が発信しており、コードの質は玉石混交。自分で見極められる目がなければこうした書籍を参考にするのが無難で、時間の節約にもなるでしょう。特に基礎固めを行なっている段階では、きれいなお手本から学んでおくのが後々のためにもよいと思います。
■セキュリティ
体系的に学ぶ安全なWebアプリケーションの作り方: 脆弱性が生まれる原理と対策の実践
著者:徳丸浩
出版社:SBクリエイティブ
発売:2011/3/1
\3,456
昨今、インターネットを語る上では切っても切れないのがセキュリティ。この方面で著名な徳丸浩氏による書籍、通称「徳丸本」です。
脆弱性が生まれる原因、脆弱性があると実際にどのような影響があるのか、脆弱性を解消するプログラミング例が解説されており、専門家がお墨付きを与える「安全」なコードを、SQLインジェクションやXSSといった代表的な脆弱性ごとに確認することができます。
コードの書き手からしてみれば、能書きはいいから、安全な書き方を手っ取り早く知りたいと考えることもあると思いますが、リファレンス的に各脆弱性の対策を確認するのにも使えます。
脆弱性というのは、生半可な知識では、包括的な対処が難しく、抜け・漏れが起こりやすいものです。Webアプリケーションを運営するうえでは避けては通れないものですから、このような信頼できる情報源から体系的な知識を習得しておきたいものです。
■参考書
パーフェクトPHP (PERFECT SERIES 3)
著者:小川 雄大、柄沢聡太郎、橋口誠
出版社:技術評論社
発売:2010/11/12
\3,888
基本を習得し、ある程度経験を積んだ人が、より完成度を高めるために細かい技術的知識を深めたり、総ざらいをするのに役立つ書籍です。
序盤はPHPの言語仕様についての解説です。動くコードが書けてさえいれば内部の細かい仕様というのはあえて意識しないものですが、本書ではそれが詳しく解説されており、自動型変換など、厳密に細かい挙動を制御していきたい時に落とし穴となるようなPHP独特の仕様などが確認できます。
中盤は、1つのファイルにすべての処理を詰め込むレガシーな手法を脱却して、フレームワークを使ったモダンな構築手法を学んでいくという流れです。
独自のフレームワークを開発する第7章は、オブジェクト指向プログラミングやフレームワークを使った開発にある程度親しんでいないと難しいと思われますが、フレームワークを利用するだけでは必ずしも理解できない基本的な概念や構造、内部で行われている処理について理解を深めることができるでしょう。
終盤は、セキュリティに2章が割かれており、代表的な脆弱性、攻撃手法への対策が紹介されています。
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