「緩やかな回復基調」も懸念材料多い――7月の月例経済報告

2016年7月26日 09:54

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消費総合指数の推移を示すグラフ。(内閣府の発表資料より)

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 政府は25日、7月の月例経済報告を公表し、景気全体の基準判断を「このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」という表現に据え置いた。

 先行きについては、「雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復に向かうことが期待されるが、海外経済で弱さがみられ中国を始めとするアジア新興国や資源国等の景気が下振れする影響を受けるリスクがある。また、英国のEU離脱問題など海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある」と懸念材料を示した。

 項目別では、個人消費は「消費者マインドに足踏みがみられるなか、おおむね横ばい」とし、住宅建設が「持ち直しの動き」、公共投資は「緩やかに減少」、物価は「消費者物価はこのところ上昇テンポが鈍化」とした。企業の業況判断は「慎重さが増している」と下方修正された。

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