米国の著作権侵害裁判で、「IPアドレスだけでは海賊版ダウンロードの証拠にはならない」との判断が下される

2016年7月1日 10:35

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward曰く、 オレゴン州の連邦裁判所で、「海賊版のダウンロードに使われたIPアドレスから個人を特定しただけでは、著作権侵害を証明するのに不十分」との判断が示された(TorrentFreakSlashdot)。

 この判断が出されたのは、映画の海賊版をダウンロードした疑いのあるユーザーに対し著作権者が著作権侵害を訴えた裁判。原告側はダウンロードの際に使われたIPアドレスを根拠に被告が著作権侵害行為を行ったと主張していた。

 しかし、裁判所側は家族や同世帯の居住者、侵害行為を目的とした第三者がこのIPアドレスを使用した可能性が捨てきれないとの判断を示した。これを踏まえ、原告に対しては著作権侵害を証明するためのより具体的な根拠を示すべきとし、著作権侵害請求を棄却したそうだ。

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