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1~3月期GDPは年率1.7%増―2期ぶりプラスに転ずる
四半期GDP成長率の推移を示すグラフ。2016年1~3月期の実質GDPは2期ぶりにプラスに転じた。(出典:内閣府「国民経済計算(GDP統計)」)[写真拡大]
内閣府が18日発表した2016年1~3月期の実質GDP(国内総生産、速報値)は0.4%増(前期比、季節調整値)となり、前期のマイナス0.4%から一転、2期ぶりにプラスに転じた。年率換算では1.7%増である。同時に発表した2015年度の実質GDPは0.8%増で、2年ぶりのプラス成長となった。
1~3月期の実質GDPを需要項目別にみると、国内需要(内需)と、輸出から輸入を差し引いた外需はいずれも0.2%増となり、内需の回復が目立った。内需のうち、民間最終消費支出は0.5%増で、前期のマイナス0.8%から大きく改善した。とくに家計の最終消費支出は前期のマイナス0.9%から0.5%増に回復した。
内需のうち、民間住宅はマイナス0.8%と、前期のマイナス1.0%から改善が見られず、引き続き低迷が続いている。また、民間企業設備も、前期の1.2%増から、マイナス1.4%の減少に転じた。企業の設備投資は、昨年末まで比較的順調に推移したものの、今年に入り、景気の先行きに不透明感が増したことから、先行きの設備投資に慎重な姿勢が強まったとみられる。
一方、政府の最終消費支出(公的需要)は0.7%増と、前期と同様、堅調を維持した。とくに、公共事業などの公的固定資本形成は0.3%増と、前期のマイナス3.5%から大きく改善した。災害対策の加速など、景気対策が進んでいるためとみられる。
外需では、輸出が0.6%増と改善した半面、輸入はマイナス0.5%と減少が続いている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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