3月の勤労統計、実質賃金1.4%増 

2016年5月9日 17:16

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記事提供元:エコノミックニュース

 パートタイム労働者を含む常勤労働者の3月の現金給与総額(従業員規模5人以上の事業所)は速報値で、1人平均27万8501円となり、前年度月に比べ、実質賃金で1.4%増えたことが厚労省毎月勤労統計のまとめで分かった。9日発表した。ただ、平成22年の数値を100とすると87.9の水準にとどまっている。

 現金給与総額を就業形態でみると、パートタイム労働者は9万6846円で前年同月より1.5%の増。一般労働者も1.5%増えて35万8764円となっていた。

 労働時間では1人平均146.9時間となり、前年同月より0.6%増えた。内訳では所定外労働時間は11.2時間と前年同月に比べ1.8%短くなったが、所定内労働時間は0.8%増え、135.7時間になった。

 就業形態でみると、一般労働者は172.9時間で1%の増。パートタイム労働者は88.1時間で0.6%の減だった。

 雇用(労働者数)は4790万1000人と前年同月より2.2%増えた。就業形態では一般労働者が前年同月より2%増え、3323万1000人。パートタイム労働者は2.7%増え、1457万3000人だった。産業別では医療・福祉関係が3.6%増と他の産業に比べ高い数値になっていた。医療・福祉の労働者は651万9000人で、このうちパートが203万1000人を占めていた。(編集担当:森高龍二)

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