【中国の視点】自動車業界:戦国時代に突入、5割以上のメーカーは消える

2016年4月7日 08:06

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記事提供元:フィスコ


*08:06JST 【中国の視点】自動車業界:戦国時代に突入、5割以上のメーカーは消える
中国の自動車業界が戦国時代に突入しているといわれている。供給過剰に伴う価格競争が激化しているほか、同業者の間でM&A(合併と買収)も加速している。

業界広州汽車工業集団はこのほど、浙江吉奥集団を全面買収すると発表。また、北京汽車集団も福建省汽車工業集団(福汽集団)の子会社の株式取得を通じて福汽集団との提携を強化している。ほかに、大手第一汽車集団と東風汽車集団が合併するとも報じられた。

業界専門家は、中国の自動車メーカーの数が多すぎるため、業界全体の競争力が弱いと指摘。適切な再編が必要になると強調した。今後5割以上のメーカーが業界から消える可能性が高いとの見方。また、通信技術の発展に伴い、スマートカーの需要が今後高まると予測され、通信機器業界と同様に最終的に残れるのは数社しかいないと指摘されている。

海外の自動車の歴史からみると、米国など先進国の自動車業界でもメーカーのM&Aという発展過程を経験している。米国とドイツではともに大手3社が国内シェアを握っているほか、フランスは2社、韓国は1社しか生き残っていない。

なお、中国政府が発表した自動車の発展計画では、2025年までに国際競争力の高い自動車大手2-3社、中型自動車メーカー3-5社を育成する方針が示された。《ZN》

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