【どう見るこの株】オリエンタルランド株の行方

2016年3月31日 09:47

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■気になる1万円未達、短期では内需株人気の流れで上値期待、高値接近なら乗り換えも一法

 オリエンタルランド<4661>(東1・100株)は為替などの影響を受け難い内需関連の優良銘柄として注目され、30日は118円高の8167円と値を上げている。16年3月期は小幅減益の見通しのほか上海ディズニランドが今年夏オープンする。株価の行方は。

<Q>オリエンタルランドの株価が戻してきたが、どういう値動きか。

<A>2015年4月に高値をつけたあとは調整の展開だ。昨年4月に株式4分割を実施しているので権利修正株価でみれば15年4月に9890円の高値に進んだあと調整入りし、昨年8月に5880円まで下げた。それ以降は下値を着実に切り上げ、足元では8167円まで戻している。昨年の高値に対しては8合目水準という位置にあり、日経平均も昨年高値に対し8合目水準にある。2014年から15年の上昇相場では日経平均を上回る活躍だったが、今は全般を牽引するという勢いではない。全般相場に連れて動く相場といえる。

<Q>どういうことが考えられるか。

<A>2016年3月期が4.1%の営業減益見通しということがあるだろう。また、入園者の約7割が女性、しかも関東圏からが約7割ということで、政府の進める地方の時代ということから長い目で見れば関東圏からの来場者が伸び悩む心配があるだろう。しかも、少子高齢化社会ということもある。さらに、今年夏の予定で中国・上海ディズニーランドがオープンすることも響きそうだ。入園券の値上げに踏み出していることも入場者数が大きく期待できないという現われかもしれない。株価が昨年、1万円の一歩手前で頭を打って1万円をつけることができなかったことはこうした背景があるのかもしれない。

<Q>これから、どう動くか。

<A>16年3月期予想EPS216.1円で計算したPERは約38倍、年35円配当に対する利回りも0.42%と低く、指標的には割安感はない。ただ、足元では為替などに影響を受け難い内需関連の優良銘柄として注目する流れがある。しかも、26週線の上で下値を切り上げる動きとなっていることから9000~9200円へ上値を伸ばす可能性はありそうだ。ただ、昨年4月の高値9890円の更新は難しそうだ。5月と予想される3月期決算発表で17年3月期見通しがどのていどになるかがポイントとなりそうだ。高値接近場面があれば乗り換えを検討するのもよいと思われる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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