アベノミクス 各党参院代表らNHK番組で見解

2016年3月20日 13:31

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記事提供元:エコノミックニュース

 自民党の溝手顕正参院議員会長は20日のNHK番組で景気の現況、アベノミクスについて、「3年連続で多くの企業でベースアップが行われた。アベノミクスが着実に浸透し、流れをつくってきているのは間違いない」と一定の成果をあげているとの見方を示した。

 民主党の郡司彰参院議員会長は「2014年の実質成長率ゼロ、2015年が0.5%だ。昨年10-12月の伸び率は年率換算で実質マイナス1.1%になっている」とし「アベノミクスは低迷し、失敗している」とした。また「(現況では)残念ながら格差拡大は今後も続く」とした。

 公明党の魚住裕一郎参議院会長は「ベアが3年連続アップしたことは大変なことだと思う。有効求人倍率も良くなっている。これから地方や中小企業にどう分配していけるかということになる。安定政権の下でしっかり経済運営をやっていきたい」と語った。

 日本共産党の市田忠義参院議員団長は「景気が良くなったという実感が全くないという回答が読売新聞の最近の調査で84%。これは世界経済の影響とか言うのではないと思う。アベノミクスの基本は大企業の儲けが増えれば雇用や家計に回っていくという考え方で大企業を応援しよう、税金も軽くしようということをしたが、大企業利益は史上最高、内部留保も300兆円を超えたが、実質賃金は4年連続マイナス。年収400万円の方だと20万円の目減りになっている。アベノミクスは破綻している」とした。そのうえで「家計立て直しへの切り替えが必要」と訴えた。

 維新の党の寺田典城参議院会長は「安倍総理は金融緩和、財政出動という、お金、お金、お金といった政策で、限界がきている」と指摘。寺田氏は「日銀が国債を買えなくなったらどうするのか。出口が見えなくなる」と不安を提起した。ただ「非正規雇用の方のある程度の賃金アップになってくるのではないか」の期待も示した。

 おおさか維新の片山虎之助共同代表は「3年連続のベアは賃金構造の底上げになるので、それなりの効果はあると思う。雇用が良くなってきているのも良い。大手が非正規雇用者にも配慮を始めたのはいい。ただ、額がほとんどの企業は去年の半分、設備投資も控え始めた。GDPが1月―3月期でマイナスになったら、やはり考え直さないといけなくなる」と提起した。

 社会民主党の福島みずほ副党首は「GDP、実質賃金、消費がマイナスで、アベノミクスは失敗だ」とした。福島氏は「非正規雇用が4割を超えた。年収200万円以下の人が4分の1になっている。非正規雇用では年収199万円以下の人は74%になっている。アベノミクスは法人税を下げ、消費税をあげ、格差を拡大し、貧困をつくっている」と指摘。中小企業支援と最低賃金の引き上げこそ必要をした。(編集担当:森高龍二)

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