正社員の採用予定がある企業は62.9%―2年連続で6割超え

2016年3月19日 23:45

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記事提供元:エコノミックニュース

 人手不足が深刻化するなか、2016年1月の有効求人倍率は1.28 倍と、1991 年12月以来 24 年1カ月ぶりの高水準となった。また、新規学卒者の就職内定率は2015年12月1日時点で80.4%(大卒)と5年連続で上昇し、リーマン・ショックの影響前の2008年の水準に迫っている。しかし一方で、地域間や業界間、社員・非正社員間などの雇用動向には依然として格差がみられる。

 そこで、帝国データバンクは、2016年度の雇用動向に関する企業の意識について調査を実施した。本調査は、TDB 景気動向調査 2016 年 2 月調査とともに行った。

 それによると、正社員の採用予定があると回答した企業の割合は62.9%と、2 年連続で6割を超えたものの、6年ぶりに前年を下回った。企業の採用意欲は依然として高水準が続いているが、規模別にみると中小企業では 6 年ぶりに減少しており、正社員の採用動向にやや陰りが見え始めた

 また、非正社員の採用予定があると回答した企業の割合は48.8%で6年ぶりに減少した。他方、採用予定のない企業は38.8%と7年ぶりに増加した。非正社員の採用動向はリーマン・ショック後に急減したのち回復傾向を示していたが、ここにきて非正社員の採用を抑制する傾向が表れてきたとしている。

 より良い人材を採用するために行っている取り組みでは、「募集方法・内容を多様化」が31.3%で最多。次いで、「自社採用ホームページの公開」「福利厚生制度の充実(特別休暇など)」「分煙、禁煙の実施」が2割台で続いた。企業は募集対象や方法の多様化、福利厚生制度の充実などソフト面を強化することで、優秀な人材の採用・確保を図っているという。

 採用に関して望ましい選考活動の開始時期については「分からない」「選考活動の開始時期は関係ない」が多いものの、従来の選考活動開始時期であった「4 月」が望ましいとする企業が1割超となった。次いで、現在の2017年卒の選考活動開始時期である「6月」と、2016年卒の解禁日と同時となる「3月」が続いたとしている。(編集担当:慶尾六郎)

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