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NYの視点:米2月雇用統計は堅調な労働市場を示唆か、年内の追加利上げを後押し
*07:08JST NYの視点:米2月雇用統計は堅調な労働市場を示唆か、年内の追加利上げを後押し
米国2月の雇用統計の結果は年内の追加利上げの可能性を探る上で重要な材料となる。米国の民間部門の雇用統計となるADP雇用報告の2月分は前月比21.4万人増と、予想外に1月から増加幅が拡大した。ただ、1月分は20.5万人増から19.3万人増へ下方修正された。同統計は米労働省が発表する雇用統計と最も相関関係が強い先行指標として常に注目される。このため、2月の雇用統計も米国の労働市場が順調な拡大を継続している新たな証拠になるとの期待が広がった。米金利先物市場でも12月の利上げ確率は66%と、50%を上回った。
一方、製造業の雇用は依然冴えない。米供給管理協会(ISM)が発表した2月のISM製造業景況指数の雇用は48.5と、1月45.9から改善。しかし、3ヶ月連続で50を割り込み活動の縮小を示した。
2月雇用統計は失業率が8年ぶりの低水準を維持し、非農業部門雇用者数は前月比19.5万人増と1月の15.1万人増から伸びが拡大する見込み。雇用の伸びは20万人割れで2015年の雇用の伸びに比べるといくらか鈍化が予想されている。しかし、依然労働市場の拡大を示す。2月雇用統計が期待通り労働市場の順調な回復を示唆した場合、年内の利上げ観測に伴うドル買いがさらに強まることになる。市場は依然、年内の利上げには懐疑的だが、FRBの行動を過小評価している可能性もある。従って、ドルの下落は限定的になると考えられる。
■2月雇用統計の先行指標
・ADP全米雇用報告:前月比+21.4万人(予想:+19.0万人、1月:+19.3万人←+20.5万人)
・米・ISM製造業景況指数雇用:雇用:48.5(1月45.9)
・NY連銀製造業景況指数
雇用(現状):-0.99(1月-13)
週平均就業時間:-5.94(1月-6.0)
6か月予想
雇用:16.83(1月4.0)
週平均就業時間:0(1月11.0)
・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):-5.0(1月−1.9、6か月平均-0.1)
週平均就業時間:-12.9(1月−2.2、6か月平均−5.9)
6か月先
雇用:2.3(1月5.5、6か月平均11.5)
週平均就業時間:-12.5(1月2.1、6か月平均1.7)
・リッチモンド連銀製造業景況指数
雇用(現状):9(1月9)
週平均就業時間:5(1月8)
賃金::10(1月19)
6か月先
雇用:19(1月23)
週平均就業時間:5(1月14)
賃金:23(1月33)
・消費者信頼感指数
雇用(現状)
十分:22.1(1月23.0)
不十分:53.7(1月53.4)
困難:24.2(1月23.6)
雇用(6か月先予想)
増加:12.2(1月13.4)
減少:17.2(1月17.0)
不変:70.6(1月69.6)
・失業保険申請件数
申請件数 前週比 4週平均 継続受給者数
02/20/16 272,000 +10,000 272,000 n/a
02/13/16 262,000 -7,000 273,250 2,253,000
02/06/16 269,000 -16,000 281,250 2,272,000
01/30/16 285,000 +8,000 284,750 2,243,000
01/23/16 277,000 -17,000 282,750 2,260,000
01/16/16 294,000 +11,000 285,250 2,274,000
01/09/16 283,000 +6,000 278,500 2,219,000
01/02/16 277,000 -10,000 275,750 2,264,000
■市場予想
失業率:4.90%(1月:4.9%)
非農業部門雇用者数:前月比+19.5万人(1月+15.1万人)
民間部門雇用者数:前月比+18.8万人(1月+15.1万人)《NO》
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