党利党略「自民の悪い癖」―野田佳彦前首相

2016年3月1日 11:02

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記事提供元:エコノミックニュース

 安倍晋三総理に対する衆院予算委員会質疑で衆院議員定数を10削減することの確認を行ったうえで、削減方法は党利党略にならないよう、衆院選挙制度調査会の答申に従ってアダムズ方式で行うよう釘を刺した野田佳彦前総理だが、自民党がアダムズ方式は2020年の国勢調査後にする姿勢であることに、29日「この答申のキモを素直に尊重しないのは『影響を受ける議員の反対が強いから』で、まさに『党利党略という自民党の悪い癖がこの期に及んで出てきた』といえましょう」と強く問題とした。

 野田前総理はこの日のブログで安倍総理と自民党の『悪い癖』を取り上げ、安倍総理については「核心に全く答えることなく饒舌にしゃべり続ける答弁術の極意は、術というよりもある悪い癖」「衆院の議員定数削減を質すと民主党政権では1議席も減らせなかったではないかと答えた。定数削減の実現を約束した覚書を見せて迫ると、民主党も署名しているのだから共同責任だと開き直りました。約束を破ったり、嘘をついて親から叱られた時、子どもは『僕だけじゃないよ。○○ちゃんだって』と言い訳します。そっくりじゃありませんか」と断じた。党利党略についても「総理も党利党略を排すと約束したはず」と国会答弁に反すると提起している。

 また、自身のことについて「民主党と維新が合流することで大筋合意した。私は一貫して慎重な立場でした。党名にも愛着がありました。しかし、岡田執行部が熟慮の上判断した結論には従います。決まったことにゴチャゴチャ言う悪い癖は断ち切らなければなりません」と党の方針に則した対応をしていく考えを書き込んだ。(編集担当:森高龍二)

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