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三陽商会「ラブレス名古屋」をオープン 東海地区に初出店
三陽商会のセレクトショップ「ラブレス名古屋」(名古屋市中区栄)が2月27日、名古屋の商業エリア・栄に路面店舗をオープンした。2014年8月にオープンした「ラブレス京都」以来、通算6店舗目で、地階と地上3階の4層構造。売り場面積は555平方メートルと、東京の「ラブレス青山」(848平方メートル)に次ぐ規模だ。
■出店立地を吟味、地元ファンの出店要望も多数
同店が出店する場所は、名古屋のファッション街・栄の一区画で、周辺にはラグジュアリーブランドをはじめとする国内外のファッションブランドの路面店舗が集積している。社交場および飲食店として活用されていた建物を居抜き改装した新店は、地上3階という構造上、遠目にもブランドの看板が目立ちやすい。栄の大通りから一本入った場所に位置するが、視認性やアクセスの良さに優れている。
売り場を構成する商品群は、既存店舗を踏襲しているが、名古屋店限定アイテムも数多く企画した。姉妹ブランドの「ギルドプライム」のレザー製ライダースジャケットや、「ナンバーナイン」との協業バッグも同店限定で取り揃えている。既存店同様、国内工場で生産した品質重視の商材を強みにする。
「ラブレス」および「ギルドプライム」のディレクター兼チーフバイヤーの靏博幸(かく・ひろゆき)氏は、「名古屋には路面店舗を出したいと考えていた。4年前から物件を探していたが、ようやく見つかった。居抜き改装には手間がかかったが、内・外装にこだわり、『ラブレス』の世界観を忠実に表現した」と説明する。
同社のEコマースでは、前から名古屋地区の顧客比率が高かったという。実店舗がなかったため、出店を望む声が多く寄せられていたという。出店前から、「地元の顧客の反応や期待度は高い」(靏ディレクター)ようだ。
■既存店を踏襲した内装、レディスは多様な切り口で提案
店内の照明は既存店に比べると若干、明るくしている。フロアは、入口の1階がメンズ・レディスで構成されており、地階はメンズ、2階はレディスでそれぞれ分かれている。3階には「VIPルーム」を設けていて、シークレットセールや先行受注会場などに活用する計画だ。
2階のレディスフロアでは、各コーナーで北アフリカや英国テイストなど、世界観の異なる空間を演出、切り口の異なるコーディネート提案を重視した。地階のメンズフロアは、人気の高い東京・青山店の空間を意識した。1階と壁面のレンガの色目を変えるなど、細かい点に留意した。また、常設のバーカウンターを置いて、オリジナルのドリンクが飲めるサービスも提供する。
想定する顧客層は20-40代と幅広い。周辺百貨店と提携し、外商顧客を同店へ誘導する販促施策も計画している。国産の高品質商材にこだわっていて、中でも重衣料アイテムが強みだという。「例えば、バッグでは1万円台から20万円近い高額商材までが1つのコーナーに並んでいるなど個性的な品揃えが特徴だ。世界観をしっかり見せて、『ラブレス』ブランドを提案していきたい」(靏ディレクター)と今後の抱負を語った。
地下1階のメンズフロア。スーツ関連アイテムも充実
2階のレディスフロア。吹き抜けを効果的に活用した
2階レディスフロア。「MCM」ブランドのバッグアイテムも規模感を持って初展開している
(取材・文 樋口尚平)
※この記事はアパレルウェブより提供を受けて配信しています。
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