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言論機関の自由な表現常に保障当たり前―菅義偉官房長官
菅義偉官房長官は9日夕の記者会見で、高市総務大臣が放送法4条(政治の公平性)を根拠に放送局の電波停止などに言及していることについて、記者団から「石破茂地方創生担当大臣が、高市総務大臣の発言は把握していないが、民主主義では言論機関の自由な表現は常に保障されなければならない。気に入らないから統制ということになれば、民主主義とメディアの関係はおかしくなると指摘されたが、菅長官はこの指摘についてどのように思うか」と質され、菅官房長官は「当たり前のことじゃないですか」と当然だとした。
菅官房長官は、その一方で「高市総務大臣の言っていることも当たり前のことを言っていると思いますよ」と両者の発言に矛盾はないとの認識を示した。
菅官房長官は「放送法では、事実と異なることを放送することは駄目なことになっているし、お互いに意見が分かれた時(国論を2分するような意見)はお互いの意見を放送することになっている。高市大臣はそういうことを言われたのだと思う。報道の自由、編集権が保障されるのは当然のこと」と付け加えた。
ただ、放送法4条の立法趣旨は放送事業者の言論・表現の自由を政治権力から守る「積極規定」であったはずで、歴代大臣答弁でもその趣旨が確認されている。4条規定も自主的な放送事業者の倫理規定とされてきたことからすれば、高市総務大臣の発言には法解釈の視点が違うとの指摘など野党側から批判が相次いでいる。
社民党は「先進民主主義国で放送行政を直接国家管理としているのは、わが国のみ。時の権力によって任命された大臣が放送の公平性の判断を担うなどという状況は民主主義国家の姿ではない」と制度そのものの見直しの必要も今回の件で提起している。(編集担当:森高龍二)
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