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15年1~11月の農産物・食品の輸出額、過去最高
円安の影響により、日本産の農産物に割安感が出ていることや、アジアを中心とした海外で日本食ブームが続いていることなどを背景に、2015年1~11月までの農林水産物や食品の輸出額が過去最高を更新した。農林水産省は7日、去年の1~11月までの日本の農林水産物や食品の輸出額を発表。それによれば前年同期比22%増の6690億円であり、14年の同時期よりも1208億円上回り、3年連続で過去最高を更新した。
農産物は同24%増の3956億円で、「ながいも」や「りんご」などの「野菜や果物」が同42.2%増の288億円と大きく伸長。また、和牛も数値の押し上げに貢献した。農産物のうち、そのほかの品目については、調味料や飲料など「加工食品」が半分程度を占めて1988億円、「畜産物」が423億円という結果であった。水産物は同18%増の2495億円で、「ホタテ」や「サバ」などが好調に推移した。林産物も同25%増の238億円で、それぞれ前年同期を上回った。
地域別に見てみると、アジア向けが同24%増の4896億円であり、全体の7割以上を占めた。北米は同16%増の1064億円で、ヨーロッパも同16%増の417億円とそれぞれプラスとなった。
政府は20年までに農産物輸出を1兆円までに増加させる目標を掲げており、中間目標として16年に7000億円を達成するとしていたが、今回の結果をみる限り、1年前倒しして15年内に中間目標が達成された可能性が濃厚だ。
農林水産省は今回の結果に関して、円安により日本産の農産物に割安感が生じていることや、アジアを中心とする海外の国や地域で起こっている日本食ブームが継続されていることが大きく影響しているとの見方を示しており、今後は国内の産地ごとに行っていた海外での売り込みを一本化し、日本産の農林水産物のブランド力を高めていきたいとしている。
今や海外の多くの国々で「日本食ブーム」が起こっており、それは一過性のブームとして終わるのではなく、定番化・定着化しつつある。そうした世界的な和食需要の高まりが、今回の結果に繋がった。(編集担当:滝川幸平)
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