3月利上げの可能性が低下した場合、年4回の利上げ観測は大きく後退する可能性も

2016年1月14日 15:27

印刷

記事提供元:フィスコ


*15:27JST 3月利上げの可能性が低下した場合、年4回の利上げ観測は大きく後退する可能性も
 米連邦準備理事会(FBB)が13日に公表した地区連銀経済報告によると、雇用や消費支出は改善したが、ドル高やエネルギー価格の低下は製造業や石油関連産業の業績に影響を与えているとの見解が示された。

 市場関係者の間からは、今回の地区連銀経済報告内容やドル高やエネルギー価格の低下(原油安)によって製造業などが弱含みとなっていることは想定の範囲内だったかもしれない。

 この状況で今年4回の利上げを実施することは適切ではないとの意見もある。サマーズ元米財務長官は13日、ブルームバーグとの会見で「物価や成長の弱さを考慮すれば、年内4回の利上げに世界経済が順応するのは困難」と指摘した。

 原油価格の大幅下落は一部投資家に打撃を与えていることは間違いない。今年3月、6月、9月、12月に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で利上げが決定されるとの見方は多いが、今年何があっても4回利上げが実施されるわけではない。3月利上げの可能性が低下した場合、年4回の利上げ観測は大きく後退するかもしれない。《MK》

関連記事