9月の貿易収支、1145億円の赤字―6カ月連続

2015年10月21日 10:26

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貿易収支の推移を示す図。8月の輸入、9月の輸出、輸入は速報値。(財務省「貿易統計」をもとに編集部で作成)

貿易収支の推移を示す図。8月の輸入、9月の輸出、輸入は速報値。(財務省「貿易統計」をもとに編集部で作成)[写真拡大]

 財務省が21日発表した9月の貿易統計(速報)によると、輸出から輸入を差し引いた収支は1,145億円の赤字となった。赤字は6カ月連続だが、原油安などで輸入額が減少し、赤字幅は前年同月比88.1%減少した。

 貿易収支のうち、輸出額は6兆4,174億円で前年同月比0.6%の増加である。輸出の増加は13カ月連続である。自動車が同7.6%伸びたのを始め、半導体等の電子部品は8.5%増加、通信機は35.6%の伸びとなった。半面、鉄鋼、有機化合物、金属加工機械の輸出は減少した。

 輸入では、原油安で原粗油が43.7%、液化天然ガスが32.4%、石油製品が23.9%それぞれ前年同月比減少した。

 地域別では、米国向けの収支は、6,618億円の黒字となった。自動車、医薬品の輸出が大幅な増加となった半面、輸入が、穀物類、航空機類を中心に落ち込んだ。とくに液化天然ガスの輸入はゼロとなった。

 EU向けは73億円の黒字で、9カ月ぶりの黒字である。船舶、自動車、鉄鋼などの輸出が伸びた。

 アジア向けは、27億円の赤字で、7カ月ぶりの赤字である。このうち、中国向けは7,301億円の赤字となり、前年同月比8.5%増えた。赤字は3年7カ月連続である。電算機類、原動機、自動車部品などの輸入が増加した。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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