ニュージーランドの違法ダウンロード対策「スリーストライク法」、警告を送るコストが高すぎて機能せず?

2015年9月16日 18:43

印刷

記事提供元:スラド

insiderman 曰く、 ニュージーランドでは、違法ダウンロードで3回の警告を受けたら罰金やネット接続の遮断が課せられるという、いわゆる「スリーストライク法」が運用されている。しかし、これに基づいて警告を出すために必要なコストが高く、結果として僅かな人たちしか罰せられていないことに著作権者たちが不満を持っているそうだ(TorrentFreak)。

 ニュージーランドのシステムでは、著作権者が違法ダウンロードする人に対して警告を送るためにはプロバイダに1回あたり25ドルを支払わなければならないという。つまり、3回の警告を出すには合計で75ドルの支払いが必要になるという。さらに、その後罰金やネット接続遮断などの対応を求めるには追加で200ドルが必要になるという。

 こういった対応コストの高さから、著作権者は十分な警告を出すことができない状況となっており、2015年に法的申し立てが行われたのはたった1件だけ。「スリーストライク法」は現実には機能していない状況になっているという。

 スラドのコメントを読む | YROセクション | YRO | 海賊行為

 関連ストーリー:
「スリーストライク」制度は著作権侵害を減らすことにつながらない 2013年09月12日
JASRACの理事曰く「日本でも違法ダウンロードユーザーの回線断を検討したい」 2009年12月17日
違法ダウンロード規制法、フランスで成立 2009年09月24日
インターネットでの著作権侵害に対する「スリーストライク法」、仏議会で可決 2009年05月14日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事