VWのプラグインハイブリッド車「Golf GTE」、ハイブリッド王国の日本に上陸

2015年9月8日 22:44

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記事提供元:エコノミックニュース

フォルクスワーゲン・ジャパンの代表取締役であるスヴェン・シュタイン氏による新型VWゴルフGTE(プラグインハイブリッド車)のプレゼンテーション。ボディカラーは全5色で、左がピュアホワイト、右がGTE専用色のカーボンスティールグレーメタリック

フォルクスワーゲン・ジャパンの代表取締役であるスヴェン・シュタイン氏による新型VWゴルフGTE(プラグインハイブリッド車)のプレゼンテーション。ボディカラーは全5色で、左がピュアホワイト、右がGTE専用色のカーボンスティールグレーメタリック[写真拡大]

 フォルクスワーゲン(VW)ゴルフは、国際的に認められる小型車のベンチマークだ。ドイツ車らしいシンプルで骨太な実用デザインに、ミディアムセダン並みの広さ、高級車顔負けのクオリティと乗り心地を得て、世界でもまれに見る“定番プレミアムカー”だ。初代から現行の7代目まで、すべて世界的なベストセラーカーである。

 そのVWゴルフに、プラグインハイブリッド車(PHEV)であるゴルフGTEが日本に導入された。8.7kWhの巨大容量リチウムイオン電池をリアシート下に積み、フル充電から約53.1kmものEV走行が可能なPHEVである。

 現在、日本の乗用車市場は販売の35%がハイブリッド車(HV)だ。そのHV王国に挑む、このゴルフGTEは、GTI、GTD(ディーゼル/日本未導入)に続く、第3のスポーツモデルとして位置づけられており、GTI譲りのスポーティな運動性能&キャラクターとPHEVによる高い環境性能を両立させたモデルだ。テレビCMでは「退屈なHVはいらない!」と啖呵をきる。

 GTEが搭載するパワートレーンは150ps(110kW)/5000-6000rpm、25.5kg.m(250Nm)/1500-3500rpmの1.4リッター直4直噴ターボエンジンに109ps(80kW)、33.6kg.m(330Nm)のモーターという構成で、トランスミッションにPHEV専用の6速DSGを組み合わせる。エンジンとモーターを総合したシステム統合出力は204ps、トルクは35.7kg.m(350Nm)となる。スタート直後に最大トルクを発揮するモーターの特性で、スタートダッシュは速い。実際、0-100km/h加速は7.6秒で、最速ディーゼルのスポーツモデルGTDの7.5秒とほぼ同等だ。

 走行モードは「Eモード」「HVモード」「GTEモード」の3つ。GTEのイグニッションをオンにするとシステムは自動で「Eモード」を選択し、モーターだけの駆動で走行する。EV走行時の最高速度は130km/h。EV走行を続けてバッテリーの充電量が不足すると自動的に「HVモード」に切り替わる。この「HVモード」では、エネルギー効率が最も良いモーターとエンジンの混合パワーで、欧州モードで1リッターあたり23.8kmの燃費となる。現状のゴルフTSIトレンドラインより良好なスペックで、50kmのEV走行を含めると、40リッターのガソリンタンクをフルに使って939km走れる計算になる。「GTEモード」はエンジンとモーターをフル稼働させるスポーツモードで、GTEをまさに“GTカー”に豹変させる。

 エクステリアデザインは、まさにGTIファミリーそのものだ。全長×全幅×全高は4265×1800×1480mmとノーマルハッチバックとほぼ同じ。目立つのは要所要所に入った鮮烈なブルーのアクセントで、グリルにはヘッドライトまで回り込む横一線の青いラインが入る。「GTE」ロゴもブルー。どれも「GTI」譲りである。赤に変えてブルーとなるが、色使いもロゴ書体もGTIと同じだ。

 加えて内装である。最初に目に飛び込むのはブルーラインのタータンチェックシートで、これまたGTIの赤を青に変えただけ。座り心地もホールド性もまさにGTI譲りだ。ステアリングも青いステッチの入った握り心地のいいフラットボトムの小径タイプで、シフトノブも同様のステッチが入る。青いアクセントは、すべて“PHEV”を象徴するというわけだ。タイヤ&ホイールは225/45R17+切削タイプアルミが標準だが、18インチタイヤ&ホイールはDCCとセットオプションで用意する。

 ちなみにプラグインハイブリッド化による室内容積への影響はトランクルームのみ。リアシート下に8.7kWhの大容量パナソニック製リチウムイオン電池が入り、サブトランク(床下収納)がなくなっている。それでも、実用上大きな問題にはならないだろう。

 新型VWゴルフGTEの価格は、499.0万円。もちろんエコカー減税の対象車で、重量税・取得税は免税だ。加えて、購入に際して最大38万円のクリーンエネルギー自動車等導入促進対策費の適用が受けられるので、およそ50万円超の還付が得られる。(編集担当:吉田恒)

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