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【どう見るこの相場】日経平均の行方
■6月にハシャギ過ぎた反動狙ってもうしばらく売方攻勢の展開、中期敵には9割方調整は終わっている
<Q>NYダウも日経平均もまた下げて来たが。
<A>チャイナショックのあとの戻りが限界とみて売方が再攻勢をかけてきたことと、処分売りを見合わせていた買方が心配となって売ってきたという展開だ。ただ、NYダウと日経平均に大きいは違いがみられる。
<Q>どのように。
<A>NYダウは去る、8月24日のチャイナショック安値1万5370ドルに対し週末(4日)は1万6102ドルと8月安値より上で止っている。しかし、日経平均は8月26日の場中安値1万714円を下回り週末は1万7608円まで下げた。NYダウは、「二番底」形成といえるが、日経平均は、再び、下値模索に入ったといえる。
<Q>その違いは何か。
<A>大きくは2つあるだろう。一つは、日経平均が5月末から6月にかけて12連騰というハシャギ過ぎに対する反動がある。二つ目は日米の景気の差がある。アメリカのGDPは今年4~6月が当初のプラス年率2.3%から3.7%へ上方修正されるほど好調だ。これに対し日本の4~6月GDPはマイナス1.6%という状況だ。国家を企業に置き換えると、アメリカ株式会社の業績は増益と好調だが、日本株式会社の業績は減益で冴えないという姿だ。業績の悪い銘柄は買われないことは言うまでもないことだ。
<Q>アメリカは利上げが控えているが、景気に悪影響が出るのではないか。
<A>そうは思わない。利上げはアメリカにとって評価されるべきものだからだ。なぜなら、ゼロ金利政策は異常であり、早く異常から抜け出したいというのが本音だろう。ゼロ金利政策は、弱い国が採る政策であって、「強いアメリカ」を掲げるアメリカにはふさわしくないということがある。もちろん、金利を上げれば、これまでのような景気急拡大は無理だろうが、巡航速度での成長に持っていくだろう。
<Q>日本の景気はどうなるのか。
<A>日本の実質GDPは6月時点で約528.2兆円と今年のピーク535.0兆円に対しまだ高水準にある。民主党政権時代の2009年の480兆円ていどからみれば大きく上にある。今年7~9月がもう少し落ち込むようなら景気テコ入れは十分に予想される。
<Q>安倍政権は景気に関心がないように見えるが。
<A>今は当然だろう。政策の最優先課題は景気より外交であり安全保障関連法案の成立を図ることだから。外交については、安倍政権のブレない姿勢が中国、韓国の軟化を引き出し、3カ国首脳会談が実現することになった。まもなく成立する安全保障関連のあとは、間違いなくアベノミクス第3幕の開演といえる。全国隅々まで好況感をという公約を果たす順番だ。
<Q>相場はどう動く。
<A>短期的には、売方がまだ優勢といえる。6月にハシャギ過ぎた時のシコリが買方に多く残っているため売方はこの点を狙って中国不安を煽って売り崩しを狙っている。ただ、売方は玄人だから深追いできないことは十分承知している。日経平均はもう少し下値があるだろうが、下げ渋り始めたら売方が矛先を収めるはず。中期的にみれば下げ相場は9割方終わっているとみていいだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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