(中国)ネットでの個人情報漏えい、利用者の8割が被害

2015年7月29日 08:35

印刷

記事提供元:フィスコ


*08:38JST (中国)ネットでの個人情報漏えい、利用者の8割が被害
中国のインターネットユーザーのうち、実に8割が個人情報の漏えい被害に遭っていることが分かった。2014年7月から15年6月までの1年間で、詐欺や個人情報漏えいなどによるネットユーザーの経済的な損失は約805億人民元(約1兆6000億円)に上ったという。法制日報が伝えた。

「中国ネットユーザー権益保護調査報告2015」で明らかになったもの。同「報告」によると、氏名から住所、身分証明書番号、住宅購入状況まで、漏えいされた個人情報の範囲は幅広い。また、典型的な権利侵害の例として、詐欺サイトの存在やウイルス添付メールの送信などが挙げられた。

調査によれば、これまでに個人情報漏えいの被害に遭った経験のあるネットユーザーは全体の78.2%を占めている。また、14年7月~15年6月の1年間で、詐欺や個人情報漏えいなどによるネットユーザーの経済的な損失は約805億人民元に達した。中国のネットユーザーを6億4900万人として概算すると、1人当たりの損失額は124人民元(約2500円)。うち7%は1000人民元(約2万円)以上の被害を受けている。

専門家によると、政府による法整備やネット運営会社の自主規制を進めるだけでなく、ネットユーザー自身が自己の権利保護意識や防犯意識を高めることが重要だという。実際、これらの被害に対し、司法による権利保護を求めるネットユーザーは少ないのが現状だ。自らの権利保護のために、行政部門や関連機関に通報すべきと専門家は提言している。

【亜州IR】《ZN》

関連記事