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中国:証券金融公司、株価下支えで7.8兆円投入済み
*09:14JST 中国:証券金融公司、株価下支えで7.8兆円投入済み
株価の急落が続いた中国で、国営の中国証券金融公司(中国の証券金融会社、証券会社向けに信用取引の決済に必要な資金を提供)が株価対策として、4000億人民元(約7兆8000億円)超を投入していたことが分かった。なかでも7~8日の2営業日で、2000億人民元が投じられている。これらの資金は、証券金融公司の自己資金に加え、国内証券会社や中国人民銀行(中央銀行)から供給されたという。現地メディアが10日伝えた。
保険会社も買い支えの規模を拡大。中国保険監督管理委員会によれば、7~8日に株式やファンドなど計1122億6200万人民元(約2兆2050億円)を買い越した。
昨年末から順調に値を上げ、過去最高値をうかがう水準まで上昇していた本土マーケットだが、6月半ばに様相が一変。上海総合指数は現在までに、3割強の下げを記録している。株価下落のきっかけとなったのは、信用取引規制への警戒感。その後も株価の調整が進むなか、信用取引の強制決済や追証発生に伴う損切りが加速し、投資家心理の悪化に拍車をかける格好となった。
株価の急落を受け、中国当局は矢継ぎ早に対応策を発動。先月27日には、中国人民銀行(中央銀行)が景気のテコ入れと株式相場の安定化を狙い、政策金利と預金準備率の同時引き下げを発表した(28日付で実施)。また、中国証券監督管理委員会(証監会)は今月1日、信用取引の担保比率について、証券ブローカー自らが決定できるように規制を緩和。その後も、政府系投資会社、証券会社、投信会社、保険会社がそれぞれに買い支えを進めていることが分かった。また、上場企業の大株主や経営陣に6カ月間の保有株売却を禁じるなど、“力技”での株価対策が続いている。
そうしたなか、9日の上海総合指数は3日ぶりに反発し、前日比5.76%高と約6年ぶりの大幅な上昇率を記録した。10日も買いが継続し、4.54%高の3877.80ポイントで取引を終えている。
【亜州IR】《ZN》
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