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東大、ナノワイヤ量子ドットレーザーの室温発振に成功
東京大学の荒川泰彦教授・舘林潤特任助教らの研究グループは、ナノワイヤ量子ドットレーザの室温発振に世界で初めて成功した。
ナノレーザは、少なくとも一つの寸法がナノメートルオーダーの微小な半導体レーザとして注目されており、特に単一ナノワイヤを用いたナノレーザは、最も小さい体積を実現し得るレーザである。
今回の研究では、直径290nm、長さ4.3μmのナノワイヤ中に50層積層された量子ドットの光利得を利用し、単一のナノワイヤの両端をミラーとした共振器構造を有するナノワイヤの室温発振に成功した。半導体レーザの性能指標である特性温度は133K(ケルビン)と、ナノワイヤレーザとして最高値を達成している。
今後は、本研究成果によって、量子ドット本来の超低消費電力、優れた温度安定性などを備えた高性能ナノレーザを高密度で集積することが可能となり、シリコンフォトニクスなど、幅広い分野へ応用できると期待されている。
なお、この内容は「Nature Photonics」に掲載された。論文タイトルは、「Room-temperature lasing in a single nanowire with quantum dots」。
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