NYの視点:米6月雇用統計への期待

2015年7月2日 07:13

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記事提供元:フィスコ


*07:13JST NYの視点:米6月雇用統計への期待

米国の利上げのタイミングを探る上で鍵を握る労働市場の状況に注目が集まる。米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げの条件として、1)インフレが2%の目標水準に上昇する自信が強まることに加えて、2)更なる雇用市場の回復を挙げている。雇用の改善は年内の利上げを正当化させドルを支援する。

民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の6月分は前月比23.7万人増と、市場予想の21.8万人増を上回り年初来で最大の伸びとなった。同指数は米国労働省が発表する雇用統計と最も相関関係が強いとして知られる。このため、米6月雇用統計への期待も強まった。米国金融先物市場で、9月の利上げ確率は16.2%。前日の13.89%や先月の7.59%から上昇。12月の利上げ確率は54%で、前日の52.7%、先月の43.55%から上昇した。

エコノミストの平均予想は失業率が5.4%と、5月の5.5%から低下見通し。非農業部門雇用者数は前月比23.3万人増と、5月の28万人増から伸び鈍化が予想されている。しかし、予想に一致した場合、年初来平均は22万人増と、FOMCが労働市場の正常化と見る水準を満たす。

■6月雇用統計の先行指標

・ADP雇用統計
前月比+23.7万人(予想:+21.8万人、5月:+20.1万人)

・ISM製造業景況指数
雇用:55.5(5月51.7)、昨年12月来の高水準

・NY連銀製造業景況指数
雇用(現状):8.65(5月5.21)
週平均就業時間:3.85(5月-2.08)
6か月予想
雇用:13.46 (5月16.67)
週平均就業時間:0(5月-1.04)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):3.8(5月6.7)
週平均就業時間:4.7(5月-5.6)
6か月先
雇用:22.3(5月21.5)
週平均就業時間:26.1(5月9.3)

・リッチモンド連銀製造業景況指数
雇用(現状):4(5月3)
週平均就業時間:5(5月6)
賃金::17(5月20)
6か月先
雇用:15(5月18)
週平均就業時間:14(5月12)
賃金:32(5月33)

・消費者信頼感指数

雇用(現状)
十分:21.4(5月20.6)
不十分:52.9(5月52.2)
困難:25.7(5月27.2)

雇用(6か月先予想)
増加:17.8(5月14.7)
減少:15.1(5月16.6)
不変:67.1(5月68.7)

・失業保険申請件数

     申請件数  前週比 4週平均 継続受給者数
06/20/15 271,000   3,000 273,750 n/a 
06/13/15 268,000  -11,000 277,000 2,247,000
06/06/15 279,000   2,000 278,750 2,225,000
05/30/15 277,000   -7,000 275,000 2,272,000
05/23/15 284,000   9,000 272,000 2,204,000
05/16/15 275,000   11,000 266,500 2,226,000
05/09/15 264,000   -1,000 271,750 2,212,000
05/02/15 265,000   3,000 279,500 2,223,000

■市場予想
失業率:5.4%(5月:5.5%)
非農業部門雇用者数:前月比+23.3万人(5月+28万人)
民間部門雇用者数:前月比+22.5万人(5月+26.2万人)《NO》

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