中国:広東省麻薬犯罪グループ「後ろ盾」、公安局元局長ら58人摘発

2015年6月18日 15:12

印刷

記事提供元:フィスコ


*15:15JST 中国:広東省麻薬犯罪グループ「後ろ盾」、公安局元局長ら58人摘発
広東省公安当局が2013年7月から実施した大規模な「麻薬撲滅作戦」で、麻薬犯罪グループの「後ろ盾」となっていた当局幹部ら58人が一斉摘発されていた事実が分かった。うち1人は、広東省汕尾市公安部副局長、陸豊市公安局局長まで務めていた人物。すでに起訴され、司法手続きに入ったという。中国政府系メディアなどが17日付で伝えた。
検察当局の調べによれば、陸豊市公安局の陳宇ケン(金へんに堅)・元局長は、麻薬撲滅作戦で逮捕されていた麻薬密売人の保釈に関与。公安局局長という地位を悪用し、密売組織の主犯格2人の保釈を許可し、見返りに巨額の賄賂を受け取った。保釈後に2人はそろって逃走。陳氏は職権乱用、収賄などの罪に問われた。
広東省公安当局は麻薬撲滅作戦を実行。メタンフェタミン(覚せい剤の1種)、ケタミン (麻薬の1種)の製造・密売が横行している陸豊や恵州市恵東県を中心に、犯罪組織や犯罪拠点の取り締まりを強化した。2014年の通年では、3万857件の麻薬犯罪案を摘発。逮捕された麻薬犯罪容疑者は3万4259人、押収された薬物は21万9000トンに上る。延べ17万7877人の薬物使用者を検挙した。
14年以降は、犯罪グループの「後ろ盾」にも捜査の手が及んだとされる。複数の国内メディアは今年3月の時点で、元局長の陳氏は「重大な紀律違反」で立件されたと報じていた。

【亜州IR】《ZN》

関連記事