関連記事
4月の貿易収支は2カ月ぶり赤字―前年比では赤字幅縮小
貿易収支の推移を示す図(財務省の貿易統計をもとに編集部で作成)。[写真拡大]
財務省が25日発表した4月の貿易統計(速報)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は、534億円の赤字となった。赤字は2カ月ぶりだが、赤字幅は前年同月の8255億円から大幅に縮小した。輸出が引き続き順調な上、原油や天然ガスなどの発電燃料の輸入が減少したことが要因である。
円レートは1ドル119.89円で、前年同月より17.0%の円安となっている。
貿易統計のうち4月の輸出額は6兆5515億円で、前年同月比8.0%増加した。輸出の増加は8カ月連続である。自動車が同7.2%と引き続き増加したほか、半導体等の電子部品が同11.5%、原動機が同12.7%とそれぞれ増加した。輸入では、医薬品が同28.6%と大幅に増加したものの、原粗油が同34.6%、液化天然ガスが同35.0%とそれぞれ減少した。また、鉄鉱石も同33.5%減少した。
地域別では、米国向け収支は6488億円、同18.7%の黒字である。黒字は8カ月連続である。航空機や医薬品などの輸入が増えたものの、自動車、鉄鋼などの輸出が伸びた。EU向け収支は、353億円の赤字で、4カ月連続の赤字である。アジア向け収支は、2844億円の黒字で、黒字幅は前年同月比90.0%増である。
アジア向けのうち中国との収支は4759億円の赤字となり、赤字幅は同2.6%増加した。赤字は3年2カ月連続である。自動車輸出が同49.9%の大幅減少となったほか、通信機、金属製品、有機化合物などの輸入が軒並み増えたことによる。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
スポンサードリンク