関連記事
(中国)4月新車販売は0.5%減、トヨタなど伸び継続
*09:52JST (中国)4月新車販売は0.5%減、トヨタなど伸び継続
中国の自動車が販売が伸び悩んでいる。今年4月の新車販売台数は、前年同月比0.5%減の199万4500台にとどまった。前月比では11.0%のマイナス。うち乗用車の販売台数は前年同月比3.7%増の166万8800台と、伸び率は前月の9.4%から5.7ポイント減速した(前月比10.8%減)。商用車は17.6%減の32万5700台(前月比12.0%減)。下げ幅は前月(19.4%減)から縮小したものの、13カ月連続でマイナスを記録している。業界団体の中国汽車工業協会が11日に報告した。
車種別では、クロスオーバーの低迷が続く一方、スポーツ多目的車(SUV)、ミニバン(MPV)は伸びている。SUVとMPVは、それぞれ48.5%増の46万1600台、22.2%増の16万7000台に膨らんだ。ただ前月比ではそれぞれ2.6%、16.2%ずつ減少している。クロスオーバーは16.8%減の10万8200台(前月比↓12.8%)と苦戦。セダンは9.6%減の93万2000台と2カ月連続のマイナス(同↓13.1%)となった。
一方、中国自主ブランド乗用車の販売台数は、前年同月比14.3%増の68万6400台に上ったものの、伸び率は前月(21.3%)から7.0ポイント減速した。前月比では16.2%減少している。乗用車販売全体に占める比率は41.13%となり、前月を2.67ポイント下回った。前年同期からは3.81ポイント拡大している。中国ブランドのSUVとMPVはそれぞれ前年同月比91.2%増の23万8000台、24.3%増の14万4100台を売り上げた。ただセダン車販売は14.8%減の19万6100台に縮小している。
海外ブランド乗用車の販売は、日系の伸びが前月比でやや加速し、その他は減速している。乗用車販売シェアの首位は18.63%の独系(販売台数は33万3400台→31万900台)。以下、日系の16.47%(同26万210台→27万4800台)、米系の10.84%(22万1000台→18万900台)、韓国系の8.76%(16万2500台→14万6200台)、仏系の3.96%(6万7900台→6万6100台)と続く。
日本大手メーカー4社の中国販売については、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、マツダ<7261>の3社が伸びる一方で、日産自<7201>は2ケタのマイナス成長を強いられた。小型車とSUVの販売動向が各社の明暗を分けた格好だ。日産は、19.4%減の9万5500台に低迷。中国景気の減速を背景に、小型商用車部門でも不振が続く。「ティーダ」「サニー」の小型2車種で販売が低迷した。主力モデル「ブルーバードシルフィ」についても、中国セダン販売ランキングで順位を落としている。一方、トヨタの販売台数は前年同月比7.8%増の9万2600台。2カ月ぶりに前年を上回った。小型セダン「カローラ」とSUV「RAV4」が販売をけん引している。ホンダは、11.7%増の6万4044台と2ケタ成長を達成。1-4月では30.1%増の23万4511台に伸びた。小型セダン「フィット」の販売が3.6倍に拡大。小型クロスオーバーSUV「ヴェゼル」と中国市場向けSUV「XR-V」の好調も全体販売を押し上げた。マツダも好調。4月は2万196台を売り上げて、前年同期比で37.4%も増えた。昨年11月から今年1月まで前年割れが続いていたが、今年2月にプラス成長を回復。3カ月連続で前年実績を上回っている。
完成車の輸出は低迷し、下げ幅が拡大している。4月の海外輸出数は、前年同月比で21.5%減少し、6万1600台に落ち込んだ。前月比では11.8%減。今年最大の下げ幅となっている。車種別では乗用車が31.3%減の3万2000台、商用車が7.1%減の2万9600台に縮小。前月比ではそれぞれ17.8%、4.3%ずつ減少した。1-4月の累計では海外輸出数が14.6%減の24万5000台となっている。
1-4月の累計販売台数は、前年同期比2.8%増の814万4800台。伸び率は第1四半期を1.13ポイント、前年同期を6.30ポイント下回った。うち乗用車が7.7%増の697万3900台、商用車が19.1%減の177万900台。生産台数は4.1%増の828万800台となっている。
同協会は年初、今年の新車販売台数について、前年比7%増の2513万台となると予想していたものの、董揚・常務副会長は4月までに、予想下振れの可能性を示唆。6月末にあらためて、修正後の販売予想を公表するとしている。
【亜州IR】《ZN》
スポンサードリンク