見直されつつある、木の住まい。進化する木造住宅の今

2015年5月2日 15:33

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記事提供元:エコノミックニュース

木造建築の良さが再認識されつつある中、アキュラホームは高価格帯の新ブランド「AQレジデンス」を新発売した。木造住宅とは思えないほどの大開口部や、木の良さを極限まで活かしたデザイン性の高い住宅を、日本の伝統技術を継承する3人の匠とともに創りだす。

木造建築の良さが再認識されつつある中、アキュラホームは高価格帯の新ブランド「AQレジデンス」を新発売した。木造住宅とは思えないほどの大開口部や、木の良さを極限まで活かしたデザイン性の高い住宅を、日本の伝統技術を継承する3人の匠とともに創りだす。[写真拡大]

 近ごろ、木造建築の良さが見直されつつあるようだ。2011年に内閣府が実施した「森林と生活に関する世論調査」では、新たに住宅を購入する場合、およそ81%が「木造住宅工法を希望する」という回答結果が出ている。また、国土交通省が2013年に発表した住宅着工統計によると、新設住宅着工戸数の55.8%が木造住宅であることからも、日本人がいかに木の住まいを望んでいるのかがよく分かる。

 木造住宅の良さは何といっても、鉄やコンクリートなどの無機質な素材にはない、木という材質そのものが持っている天然の温もりだろう。単なるイメージだけではなく、木は内部に空気を含んでいるので断熱効果が高く、エアコン無しでもある程度、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができる。また、調湿効果にも優れているので、湿度の高い時には空気中の水分を吸収し、乾燥しているときは逆に、蓄えていた水分を自然に放出してくれる。これにより、屋内の湿度が快適に保てるだけでなく、ダニやカビの予防にもなる。

 しかも、木造住宅は鉄骨住宅に比べて建築費用が安い。もちろん、使う材質によって変わるが、一般的には坪単価で20万円程度、建築費用を抑えられるといわれている。また、メンテナンスやリフォーム、リノベーション、増改築などを行う際も、扱える業者が鉄骨よりも圧倒的に多いので、地域の工務店などにも施工を依頼しやすいというのも大きなメリットとして挙げられるだろう。

 木造住宅の代表的なハウスメーカーとしては、住友林業<1911>や一条工務店などがある。木造住宅のデメリットとしては、鉄骨などに比べて広い開口部が取りにくいということと、耐震性や耐久性の問題が心配されるが、例えば住友林業でいえば、集成材を使用したビッグフレームという構法を採用することで、柱と梁だけで住宅の骨組みを構築することに成功している。これにより、木造住宅でありながら鉄骨ラーメン構造のような耐久性と間取りの自由度を実現している。また、一条工務店も業界に先駆けて「一条ハイブリッド」と呼ばれる免震住宅を開発したメーカーとして知られている。同社はテレビCMなどを行わない方針なので、他の大手メーカーと比べて一般的な認知度は劣るものの、2007年には、「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック」で大賞を受賞したり、2011年にはエコ・ファースト企業として環境大臣からも認定されるなど、最高水準の省エネ住宅メーカーとしての評価も高い。

 大手に負けず劣らず、中堅や工務店でも優秀なメーカーが多いのも木造住宅の特長だ。例えば、アキュラホームも2015年4月に高価格帯の新ブランド「AQレジデンス」を発表しているが、これが大手メーカーとは全く違った独自のコンセプトのもとに展開される商品で、大変興味深い。同社では、好況な高価格帯市場に参入するにあたり、単に最新の機能や設備を取り入れるのではなく、3人の職人を招聘し、日本の伝統的で高度な技を個人住宅に取り入れるという一風変わった試みを行っているのだ。アキュラホームの家づくりに賛同し、このプロジェクトに参加しているのは、日本有数の庭園を手掛ける庭師・比地黒義男氏、そして高度な伝統建築技法「数寄屋造り」の数少ない大工職人・杉本広近氏、芸術性の高い左官技術で世界からも注目される左官職人・久住有生氏の3名。いずれも、日本の木造住宅の明日を担う「匠」だ。匠の技と最新の技術を融合させて、従来の一般的な木造住宅とは一線を画す、大きな開口部で開放感溢れる空間設計や、デザイン性と木の優しさが共存した住宅が創り出される同社では、これら匠の技を結集した唯一無二の住まいを市場価格よりも約3割も安い価格(同社調べ)で提供していくという。

 日本人にとって馴染みの深い木造住宅。耐震性能なども向上しており、木造住宅も時代とともに大きな進化を遂げている。最近は、太陽光発電やHEMSなどの最新エコ仕様のスマートハウスばかりが注目を集めているが、日本古来のスマートハウスである木の住まいをもう一度見つめなおしてみるのも良いかもしれない。(編集担当:藤原伊織)

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