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【水田雅展の株式・為替相場展望】基調は強いが相場牽引銘柄には買い疲れ感が台頭、循環物色となるかが注目点
4月20日~24日の株式・為替相場はやや慎重ムードを強めそうだ。
株式市場では特段の日本株売り要因は見当たらず、日銀によるETF買いや年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による日本株買いも引き続き安心感に繋がるため、日本経済の再生や企業業績の拡大をテーマとして先高基調に大きな変化はないだろう。
ただし10日の取引時間中に日経平均株価が2万円台に乗せたことで一旦は目標達成感が広がっている。また高ROEや株主との対話姿勢への転換といった日本企業の変貌をテーマとして、日経平均株価の上昇を牽引してきた一部銘柄には買い疲れ感や利益確定売りの動きが目立ってきた。指数寄与度の高い銘柄を中心に買われて物色が広がらず、市場・セクター・銘柄間での二極化が進むという歪み感のあった指数上昇の最終局面という印象も強い。
そして、4月30日の日銀金融政策決定会合での追加金融緩和「黒田バズーカ3」に対する期待感として買いを煽る声が聞かれなくなり、一方ではギリシア問題などネガティブな海外要因を強調する声が目立ち始めた。当面は慎重なムードがやや優勢となりそうだ。
日経平均株価が上値を追うにはやはり循環物色が欠かせないだけに、出遅れ銘柄への物色のシフトが指数を支えるかどうかが注目点となる。また今週後半から本格化する3月期決算発表を控えて期待が先行するのか、様子見ムードを強めるのかも注目点だ。16年3月期企業業績に対する期待感のハードルが高くなっている一方で、企業は期初時点では慎重な見通しを公表する傾向が強いだけに、注意が必要だろう。
為替のドル・円相場に関しても、大勢として日米欧の金融政策の方向性の違いを背景としてドル高・円安方向の流れに変化はないが、当面は米国の主要経済指標や企業業績を睨みながら米FRB(連邦準備制度理事会)の利上げ開始時期を巡る思惑が交錯する。
28日~29日の米FOMC(連邦公開市場委員会)を控えているが、6月利上げ開始観測がやや後退して米10年債利回りが上昇してこないだけに当面は膠着感を強めそうだ。ギリシア問題に対する警戒感でユーロ売りの動きが強まれば、ドル・相場でもリスク回避の円買いが強まる可能性もあるだろう。
その他の注目スケジュールとしては、20日の米シカゴ連銀全米活動指数、21日の独4月ZEW景況感指数、22日の日本3月貿易統計、米2月FHFA住宅価格指数、米3月中古住宅販売件数、23日の中国4月HSBC製造業PMI、米3月新築住宅販売件数、24日の独4月IFO景況感指数、米3月耐久財受注などがあるだろう。
その後は4月28日の日米首脳会談、28日~29日の米FOMC(連邦公開市場委員会)、30日の日銀金融政策決定会合などが予定されている。(アナリスト)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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