【どう見るこの相場】どこまで上がるNT倍率

2015年4月13日 17:13

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■年金資金が高ROE銘柄買い継続なら15倍台のフシ突破の可能性も

 今年2月に12.21倍まで低下していたNT倍率(日経平均÷TOPIX)が再び最高水準に接近となっている。この10年間の最高は2013年12月の12.72倍である。

 その後、2014年12月には、もう一度、12.53倍まで上昇し12.72倍と12.53倍が上値のカベとなっている。前週末には12.52倍まで上昇となっており上値のカベを突破するのか反転して下降に向かうのかポイントに来ている。

 NT倍率がさらに上昇することは値ガサ優良株の人気が続くことであり、反対にNT倍率が低下するならTOPIX型の値の低い銘柄に人気が移ることを意味している。今後の銘柄選びに重要な判断を求められる局面といえる。

 日経平均が上がるには、日経平均に採用されている225社の中で値動きの荒いファーストリテイリングなど5、6銘柄を買い煽れば可能で、実際、2013年と14年暮れには来年相場へのドレッシングの意味合いもあってそういった動きはあったといえる。ただ、今年2月以降のNT倍率上昇はこれまでとは明らかに違う雰囲気である。とくに、過去2回と違って今回は、「円安」に頼った日経平均上昇ではないといえる。

 やはり、年金資金の買いがこれまでと大きく違うようだ。公的資金は高ROE銘柄を中心に組み入れ比率を高めるから中低位株より値ガサ優良株が中心となる。

 今後、厚生年金に加え国家公務員共済、地方公務員共済、私学共済などの買いも予想され、これらの合計は10~11兆円規模ともみられている。これら資金が継続して高ROE銘柄に入ってくると仮定すれば,NT倍率は上値のフシを突破して16倍、17倍台へ向け上昇する可能性を秘めているといえるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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