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NYの視点:米3月雇用、20万人割れはドルの著しい圧力に
記事提供元:フィスコ
*07:38JST NYの視点:米3月雇用、20万人割れはドルの著しい圧力に
米労働省が発表する3月の雇用統計ではネガティブサプライズが警戒されている。雇用統計と相関関係が最も強いと言われる給与明細会社ADPが発表した民間部門の雇用者数を示す統計で3月分は雇用の増加ペースが予想外に鈍化。さらに、ドル高や欧州、中国経済の低迷で打撃を受けた製造業の雇用ペースの鈍化が目立つ。
一方で、米労働省が発表した週次の新規失業保険申請件数は9週間ぶりの低水準。変動の少ない4週平均も減少したほか、失業保険継続受給者数は232.5万人と2000年12月以降で最小を記録した。経済の回復が期待ほど進まない中、労働市場が引き続き拡大していることを示唆した。この結果を受けて「リスクは上方」との見方も浮上。25万に以上の雇用の増加は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利に向けたフォワードガイダンスである「労働市場の一段の改善」を満たすため早期利上げ観測に伴うドル買いに拍車をかけると考えられる。米3月の非農業部門雇用者数が平均予想である前月比24.5万人増に一致すると、13か月連続の20万人超えとなり、1994年来で最長を記録することになる。
20万人割れを予想しているエコノミストは88人中、2人。昨年3月からの過去12か月間のレンジは最低が21.3万人、最高が42.3万人。このため、20万人を下回った場合の失望感は強く、著しいドルの下方圧力になることは間違いなさそうだ。《KO》
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