中国:資本市場は一段と開放へ=人民銀の周総裁

2015年3月23日 15:08

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記事提供元:フィスコ


*15:08JST 中国:資本市場は一段と開放へ=人民銀の周総裁
中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁は22日、北京市で開催されたフォーラムで、今年は国内外の個人による投資の簡便化に向けた改革を進めるため、中国の資本市場が一段と開放されるとの見通しを示した。
今回のフォーラムで周総裁は、「ニューノーマル下の金融政策」というテーマで講演。主な内容として、前述のように(1)国内外の個人による投資簡便化の改革、(2)資本市場の一段の開放——のほか、(3)「外貨管理条例」の改正——を盛り込んだ。
うち(1)については、本土居住者の海外投資が現在、許認可制度となっているが、「改革を進める準備はできている」と指摘。一方、海外居住者による中国投資は現在、主にQFII(適格海外機関投資家)制度の枠組みの下で行われているが、「今年は一連の政策、試験的実施が打ち出されるよう準備を進めている」と明言。「基本的に、資本勘定項目の通貨交換が可能になることが、自由に通貨を使える基準になるだろう」と、資本取引の自由化が人民元国際化の条件になることを強調した。
(2)については、「発行体は一段と自由度が増す」と指摘。本土域外の発行体については、海外での発行を選択できるようになり、域内の発行体についても、海外での発行を検討でき、さらに発行証券の通貨も選択可能になるとの方向性を示した。
(3)については、「今回の改正は、資本勘定項目の通貨交換の実現、人民元が自由に使える通貨になる条件などを考慮し、こうした枠組みに基づき、改正を施す」と語った。


【亜州IR】《ZN》

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