日立、大規模・分散型データセンター向け400GB/s級の伝送技術を開発

2015年3月9日 12:40

印刷

新開発技術を適用したデータセンターの概要を示す図(日立製作所の発表資料より)

新開発技術を適用したデータセンターの概要を示す図(日立製作所の発表資料より)[写真拡大]

 日立製作所は9日、多拠点に分散したデータセンター間の通信や大規模データセンター内のネットワークを対象とした大容量・高信頼ネットワーク技術を開発したと発表した。20kmの光ファイバで従来比4倍となる400GB/s級の伝送に成功したという。

 今回、日立は、(1)低遅延かつ効率良くデータセンター内のデータを集約する技術、(2)400GB/s級(従来比4倍)でデータセンター間の大容量通信を実現する光多値伝送向け送受信技術、(3)複数の伝達路を持つマルチコア光ファイバを用いた災害に強い伝送経路冗長化技術―を開発した。

 そしてこれら開発技術の実用性を検証するために、北海道札幌市に敷設された20kmの光ファイバを用いて、データセンター内外のネットワークを模擬した試験用プラットフォームを構築し、今回開発した3つの技術を連携させた実証実験を行った。

 その結果、回線を集約する際のデータ転送遅延を1μs以下に低減、20kmの通信距離で従来比4倍となる400GB/s級光通信、マルチコアファイバによる経路の高速切替え動作などを確認し、開発技術の実用性を確認した。

関連記事