11月の景気動向指数、3ヶ月ぶりに悪化

2015年1月14日 11:20

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記事提供元:エコノミックニュース

 内閣府が9日に発表した2014年11月の景気動向指数(CI、2010年=100)の速報値によれば、景気の現状を示す一致指数は前月比1.0ポイントマイナスの108.9であり、3ヶ月ぶりに指数が悪化したことがわかった。そして今回の結果を受けて内閣府は、その基調判断を「下方への局面変化を示している」と据え置いた。

 3ヶ月ぶりに指数が悪化した背景には、個人消費の回復の遅れ、また中小企業の電気機械や一般機械の出荷、さらに自動車や携帯電話をはじめとする耐久消費財の出荷の落ち込みなどがある。政府は今回の結果に対して「下方への局面変化を示している」と基調判断を据え置いたが、これで4ヶ月連続での据え置きとなる。

 11月の一致指数は、指数を構成する10の経済指標のうち、中小企業の出荷指数、自動車や携帯電話などの耐久消費財の出荷指数、そしてガソリン価格の値下がりにより燃料小売業の販売額減少の影響を受けた商業販売額などの7つの指標がマイナスに寄与した模様で、反対に改善に寄与したのは有効求人倍率などの3指標であった。

 また景気の先行きを示す先行指数は、前月比0.7ポイントマイナスの103.8という結果であった。在庫率の上昇などの影響によりこれで2ヶ月連続でのマイナスとなった。先行指数のうちマイナスとなったのは、鉱工業生産財在庫率指数、最終需要財在庫率指数、消費者態度指数などの5つの指数であり、反対にプラスとなったのは東証株価指数、日経商品指数(42種総合)など4つの指数であった。

 景気動向指数は生産、雇用、消費など様々な経済指標を組み合わせて景気全体の動きを示す。去年の12月に行われた選挙で目論み通り大勝を収めた自民党及び安倍政権だが、このようにまだまだ景気の先行きに暗い雲がかかった状態の中、はたしてどのような有効な政策を行うことができるのか?その手腕に注目がなされている。そしてその手腕によりどの程度の成果を挙げることができるのか?その結果があってこそ、初めて私たち国民はこれまでの「アベノミクス」への評価を下せるのではないだろうか?(編集担当:滝川幸平)

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