(中国)周永康・前政治局常務委員の身柄を司法機関に送検

2015年1月8日 09:49

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記事提供元:フィスコ


*09:49JST (中国)周永康・前政治局常務委員の身柄を司法機関に送検
重大な規律違反に関与したとして、党籍を剥奪され、刑事責任を追及処分を受けた
周永康・前政治局常務委員(兼政法委書記)の身柄がこのほど、司法機関に送致され
た。併せて、周氏の汚職に関与したとされる蒋潔敏・中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)元董事長、四川省人民政治協商会議の李崇禧・元主席らも送検されたという。党中央規律検査委員会(中紀委)の黄樹賢・副書記(監査部部長と兼任)が記者発表会で明らかにしたもの。複数の中国メディアが7日付で報じた。間もなく検察当局によって、起訴されるとみられる。裁判の公平を期すため、周氏と所縁のない地方の裁判所で起訴されるのが通例だ。
最高指導部である政治局常務委員の経験者が汚職容疑で刑事責任を追及されるの
は、新中国建国以来で初めてとなる。
周氏を巡っては、「政治、組織、機密保持に関する重大な規律違反」があったと
される。職権を濫用し、他者に便宜を図る見返りに、直接的または家族を通じて、巨
額の賄賂を受け取ったほか、親族や愛人、友人が関わる経営活動に便宜を図ることで
巨額の利益を得るなど、国有資産に重大な損失を及ぼした。そのほかにも、党・国家
機密の漏えい、複数の女性との不適切な関係が指摘されている。
一方、具体的な罪状は公表されていないものの、これまでの現地報道によれば、
油田の開発を巡って、石油業界と関係が深い周氏とその息子(周斌)が違法な利益を
得ていた——との疑いがもたれていた。周氏が四川省党委書記と中国石油天然気集団
(CNPC)のトップを務めていた時期が調査の焦点となっているもようだ。

【亜州IR】《ZN》

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