NEDO、インドでスマートグリッド技術の実証のため事前調査を開始

2014年12月16日 12:13

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スマートグリッド関連技術の実証事業のイメージ図(NEDOの発表資料より)

スマートグリッド関連技術の実証事業のイメージ図(NEDOの発表資料より)[写真拡大]

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は15日、インド・ハリヤナ州パニパットを実証サイトとし、配電会社が抱える課題の解決に貢献するスマートグリッド関連技術の実証に向けた事前調査と、日本が保有する配電システムの運用ノウハウなどをインドの配電会社に提供するキャパシティ・ビルディング事業を開始すると発表した。

 インドでは、スマートメーターなどスマートグリッド関連技術の導入による配電設備・システムの拡充が喫緊の課題となっているという。インド政府は、国内でロスの少ない次世代配電網の構築を目指す政策を掲げ、現在、インド電力省が主導して14のスマートグリッド・パイロットプロジェクトを推進している。

 スマートグリッド関連技術の実証に向けた事前調査では、パニパット市内の一部の顧客にスマートメーターを設置し、SCADAと呼ばれる監視制御システムにて、スマートメーターのデータ収集や監視・制御を行い、ピークロード低減技術の実証、配電系統監視・制御技術の実証、盗電・電力メーター改ざん・料金徴収漏れ等の配電ロス低減技術の実証を行う。

 また、キャパシティ・ビルディング事業では、日本のスマートグリッド関連技術が、インドの配電会社が抱える課題である配電ロスの低減、柱上変圧器故障率の削減、停電頻度の改善などに向け、日本の配電システムの運用ノウハウ等の提供を行う。

 そして、これら2つの事業を併せて行うことで、インドの次世代配電網のスマート化を推進するとともに、日本のスマートグリッド関連技術の有効性を示し、日本企業によるインド国内での事業展開の足掛かりとなることを目指す考えだ。

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