【業績でみる株価】CRI・ミドルウエアは2800を超えるゲームに採用され業績好調、新規上場で高人気

2014年11月30日 18:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 CRI・ミドルウエア <3698> (東マ)は、ミドルウェアに対する強いニーズを背景に、業績は急拡大の方向にある。2015年9月期も2ケタ増益が見込まれている。

 11月27日に東証マザーズに上場したニューフェース。同社は映像・音声に特化したミドルウェアを開発し、2800を超えるゲームに採用。セガ、サミーといった大手ゲームソフト会社向けや、具体的には「ニンテンドーDS」へも提供している。今後ともゲーム分野ではスマホアプリ開発会社への提案し、同社が開発したミドルウェアの採用を強化。また遊戯分野においてはチップ・ボード製造会社との協業強化を図り、収益の拡大を図っていく意向である。さらに、新規事業として医療・ヘルスケア業界を中心に需要の開拓を狙う方針である。

 そして、同社の強みは何と言っても国内でライバル会社が存在しないことだ。また、海外では一部に競合会社は存在するが、「日本への事業展開は極めて限定的」(平成26年9月期決算短信より)という。

 このため、同社の業績は好調に推移している。2014年9月期は売上高11億4500万円(前々期比15.9%増)、営業利益2億1500万円(同3.2倍)、経常利益2億2200万円(同2.7倍)、当期純利益1億4100万円(同2.7倍)と増収大幅増益となり、一株当たり利益も109円85銭(前々期41円16銭)と急上昇した。

 続く、2015年9月期も売上高12億8600万円(前期比12.3%増)、営業利益2億5900万円(同20.4%増)、経常利益2億4800万円(同11.8%増)、当期純利益1億5600万円(同10.2%増)と増収増益を確保する見込みである。2014年9月期に比べると、増益率でやや派手さに欠けるものの、前期の大幅増益の後でも2ケタ増益を確保するという見通しは括目に値する立派なものであり、高く評価できる。予想一株当たり利益も112円86銭に向上する。

 こうした事が株式市場では好感されて、買い注文が殺到。新規上場した11月26日は値が付かずに買い気配のまま終了。2日目の27日も1万2700円の買い気配で終わった。買いが42万2000株に対して、売りは22万1400株で、公開値2400円に対して5.3倍にもなった。

 2015年9月期の予想一株当たり利益で計算してPERは112.5倍となり、割高といえる。「夢のある企業」として買いが買いを呼ぶ展開となったのだろう。ややマネーゲーム的な色彩が強まった感があり、値が付いた後、いったんは利食い売りで値を下げるものと予想される。新規投資を考えている投資家は急落局面を待って買う事を薦めたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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