東北大、3量子ドット構造のLEDを作製することに成功

2014年9月5日 13:46

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バイオテンプレートと中性粒子ビームを用いた量子ドット作製技術を示す図(東北大学らの発表資料より)

バイオテンプレートと中性粒子ビームを用いた量子ドット作製技術を示す図(東北大学らの発表資料より)[写真拡大]

  • 中性粒子ビームエッチング技術を示す図(東北大学らの発表資料より)
  • バイオテンプレートと中性粒子ビームによるGaAs/AlGaAs量子ナノピラー構造と有機金属気相成長法で作製した量子ドットLED構造を示す図(東北大学らの発表資料より)

 東北大学の寒川誠二教授・肥後昭男助教らによる研究グループは、高均一・高密度・無欠陥の6層積層した3次元ガリウム砒素/アルミニウムガリウム砒素量子ドットを作製することに世界で初めて成功した。

 化合物半導体量子ドットレーザやLEDは低消費電力の光素子として、広く研究が進められている。しかし、これまでは、リソグラフィ技術では光源やレンズ系の設計において22nmよりも微細なパターン形成できない、プラズマエッチングではナノメートルスケールの構造形成においてはプラズマからの紫外線照射による表面欠陥生成が起きる、といった問題があった。

 今回の研究では、バイオテンプレートと中性粒子ビームエッチングを組み合わせることでガリウム砒素/アルミニウムガリウム砒素の6層積層構造の超低損傷・超高アスペクトエッチングを実現し、実際にLEDを作製して発光させることに成功した。

 今後は、数十nm以下のナノデバイスや、中性粒子ビームを用いた表面改質・修飾技術などに応用できると期待されている。

 なお、この内容は9月7日からスペインで開催される「IEEE 24th International Semiconductor Laser Conference」で発表される。

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