より安全という原子炉「高温ガス炉」 が注目される

2014年8月30日 07:00

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 事故のリスクが低い原子炉「高温ガス炉」が脚光を浴びているという(MSN産経ニュース)。

 高温ガス炉は耐熱温度1600℃というセラミックスで覆われた燃料を使用し、さらにこれを2500℃に耐える炉心構造材に納めている構造。また、冷却剤にはヘリウムガスを使用する。そもそも炉心が高熱に耐えられる構造であるため、炉心冷却装置が停止した場合でも炉心が溶融する事態にはならないという。また、水を使わないため水素爆発や汚染水/水蒸気漏れといった問題も起こらず、内陸部にも建設できるという利点もある。規模を大きくすると冷却効率が下がることから、発電出力を大きくできないという問題もあるが、安全性が高いことから近年注目されているという。

 2030年の実用化を目指して実験が進んでいるとのことだが、今の原子力情勢は新規建築や立て替えができないところが大きいので、こういう新技術が活かされる機会は少ないだろうなあとは思う。

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