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若者の「海離れ」止まらず? 理由は「日焼け」「水着になるのが嫌」「泳げない」
7月21日は「海の日」。家族や友人と海へ出かけるのを楽しみにしている人も多いことだろう。ところがここ数年は、若者を中心に「海離れ」が進んでいるようだ。
日経新聞が今年4月28日付の朝刊で報じたところによると、国内の海水浴客数は2012年に約990万人。ピークだった1985年の4分の1まで減少している(日本生産性本部の「レジャー白書」より)。中でも若い世代の「海離れ」が顕著だ。年に1回以上海水浴に行く人は、10~30代の男性で2002年には3割以上だったが、2012年には約1割まで減少。ネットの浸透などでレジャーが多様化したことや、ビジネスパーソンを中心に、海水浴や水泳よりもジョギングやマラソンを楽しむ人が増えていることも関係している。
「海離れ」の背景には、2011年3月11日の東日本大震災もあるようだ。公益社団法人日本海事センターが2008年から実施している「海に関する国民意識調査」によると、2011年には、「海が好き」との回答が調査開始以来、初めて7割を下回り、64.7%まで減少した。2013年にはついに60.4%まで減少。特に女性で「海嫌い」が多い。同センターでは「海は怖い/危険」や「津波が怖い/震災の影響」と答える人が目立つことから、「東日本大震災の影響が続いている」と見ている。
中でも「10代の海嫌い」は際立っている。2012年には10代の2割が「海が嫌い」と回答。理由のトップ3は「日焼け」、「水着になるのが嫌だから/体型が気になる」、「泳げないから」だった。彼らの「海嫌い」はここ数年の傾向で、その割合は他の年代の2~6倍以上にのぼる。
ただ、2014年の調査では、こうした傾向にわずかな改善の兆しもみられた。10代で「海が好き」と回答した人は昨年より12.3ポイント増え、69.2%と過去最高に。ただし前年の調査からサンプル数が大幅に増加しているため(13年600人→14年1000人)、若者の「海離れ」に歯止めかかかったのかどうか、本当のところはまだ分からない。来年以降の調査や、レジャー白書の結果が待たれる。(編集担当:北条かや)
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