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「アナと雪の女王」ついに首位陥落 アナ雪がくれたもの
3月14日の公開以来、週末興行ランキング16週連続1位だったアニメ映画「アナと雪の女王」がついに首位の座から陥落した。「アナ雪」の記録を止めたのは米女優アンジェリーナ・ジョリーの最新主演映画「マレフィセント」だ。[写真拡大]
3月14日の公開以来、週末興行ランキング16週連続1位だったアニメ映画「アナと雪の女王」がついに首位の座から陥落した。アナ雪の記録を止めたのは米女優アンジェリーナ・ジョリーの最新主演映画「マレフィセント」だ。しかし、アナ雪は私たちに多くのものを与えてくれた。
アナ雪の成功の秘密はいくつかある。その1つはオリジナルの英語字幕版と日本語吹き替え版の両方を見る人の存在だ。それぞれに魅力があり、競作のような形で動員を伸ばした。英語版は米国で大ヒットし、長編アニメーション賞と主題歌賞の2部門でアカデミー賞を受賞したという実績がある。特に、挿入歌「Let It Go」はテレビでも数多く放映され、多くの洋画洋楽ファンの興味をかき立てた。一方、日本語版は単なる吹き替え版でなく、オリジナルに優るとも劣らない素晴らしい完成度で、魅力的なキャラクターに仕上がっている。
インターネットでは、主題歌を25の言語のそれぞれの歌手が1フレーズずつ歌い1曲に仕上げたミュージックビデオが話題になった。英語、スペイン語、ドイツ語などヨーロッパの言語から、北京語、ベトナム、タイ、マレーシアなどのアジアのもの、さらにフランス語でもカナダ版、スペイン語でも中南米版もある。一気に見ても何の違和感も抱かせないほど高いクオリティーだ。
今回その広がりを最も感じさせられるのがYou tubeだ。再生回数はオフィシャル版の「Let It Go」が2億回を超え、松たか子『歌詞付き一緒に歌おう版』は5200万回超え、25カ国語版も1200万回超えと、世界のいろいろなバージョンの再生回数が莫大になっている。さらに驚くのは、一般の人たちの「歌ってみた」や音楽に合わせた「口パク」の映像が世界中のあちこちでアップされているのだ。
これらの映像がすべて許可を得てアップしているわけではないが、世界中で歌う人たちが現れ、それを喜ぶ人たちの輪が広がっている。アナ雪は、そしてディズニーは新しい形の映画の楽しみ方を与えてくれたのだ。
TOHOシネマズを運営する東宝<9602>は2014年3~5月期の連結決算を発表したが、純利益が85億円と前年同期比で91%増えた。3~5月期としては純利益は過去最高の好決算だ。アナ雪は東宝にも最高のプレゼントをもたらした。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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